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2001/05/24
民主党地方分権公聴会〜代表あいさつ(鳩山由紀夫代表)
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 お集まりの皆さんこんばんは。ようこそお運びをいただきました。これから私たち民主党ネクスト・キャビネットが主催いたします地方分権の公聴会、質の高い議論になることを期待いたしますし、皆様方もこのようなある意味で地味な問題に大変にご興味を持っていただいたこと、心から感謝申し上げたいと思っています。

 「改革」という言葉がいまちまたに氾濫をしています。「改革」という言葉がちまたにあふれるときは、一種の危うさがあると私は思います。改革という言葉には何を、どう、いつまでに改革をするのか、そのことは一切述べられていません。かつても細川内閣当時に政治改革が国民の皆様方の興味をいただいたわけでありますが、必ずしも成就できたとは言いがたいと思っています。いままた「改革」という言葉が大変にあふれています。一番大事なことは、私たちこの国に、この世界に生きる一人ひとりが、この国を、この世界を、どのようなビジョンで導いていくかというしっかりとした思いをつくり上げていくことではないかと思います。そのような議論抜きで「改革」という言葉だけがひとり歩きしているような、そんな危うさを私は感じています。

 それだからこそ、民主党という党が地に足のついた議論を展開をしていく責務があると思います。

 小泉内閣の支持率は大変に高い。それは国民の一人ひとりとしては望ましいことだと私は思います。ただ、同時に、小泉内閣には、いま申し上げたようなこの国をどのようなビジョンで導いてくかということが必ずしも明確ではありません。そして特に分権ということに対してあまり大きな配慮がなされていないのではないか、そんな気がしております。この国の国としての権限を強めていくのか、あるいはこの国に生きる一人ひとりの多様化する生きざまというものをより自由潤達に、しかしそれなりの統御がとれる方向に導いていくのか、その二つの道は必ずしも同じではありません。

 私たちは、分権こそ、これから多様化する私たちの社会に最も必要な考え方だというふうに思っております。そしてそのために、分権の中でも地方分権を第1番目に重要な政策だと位置づけて、皆様方もあるいはごらんになったかもしれませんが、参議院選挙も私ども民主党としては地方分権を第1番目に重要な柱と位置づけております。玄葉ネクスト大臣が中心になりましてこの議論を今日まで進めてまいりました。

 そして地方分権にとって最も大事なこと、それは権限と財源を合わせて地方に移譲することをなさなければならないということ。地方の財政改革をどのように行っていくかという議論がきわめて重要だと思います。

 その議論が一応私たちの考え方がまとまりましたので、きょうここで皆様方にお披露目をさせていただいて、ぜひ皆様方の、そしてパネリストの皆様方の積極的なご意見をいただきながら、さらによい方向につくり上げていきたいと思っておりますので、ご協力をよろしくお願いをいたします。

 最初に申し上げるべきでありましたが、パネラーの先生方、浅野史郎宮城県知事、そして一橋大学の石弘光学長、また玄葉さんの選挙区である大変に教育熱心の三春町の伊藤寛町長、そしておなじみの、このような議論になりますと必ず喜んで参加をしてくださいます三重県の北川正恭知事、大変すばらしい陣容でパネラーの皆様方がお集まりをいただいたことに感謝を申し上げたいと思います。積極的なご意見の開陳をいただきながら、私たちが日本の、そして世界の再生に向けて地方分権こそ大変に重要な議論であるということを位置づけていくために、きょうこの場を皆様方に共有していただくことの幸せを民主党の代表として味あわせていただくこと、何よりでございます。これ以上の駄弁は必要ないと思いますので、これからスタートさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。(拍手)

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