1. 住民自治基本法(仮称)を制定します。
(1)住民の自立のために
「自治・自立型」社会の構築を目指し、頑張っている住民や自治体を応援する仕組みを提案します。民主党のコミュニティ政策は、住民・地域が自立して活躍できるステージを用意するものです。
(2)住民自治を目に見える形に
この法律では、住民自らが、地域行政サービスの提供や、権力行為に関する政策決定への参加ができるような最低限の枠組みとしてのルールを定めます。住民が、議会の活動を補完しつつ、自らの意志をより反映させやすくします。
(3)市町村合併による効率化へのセーフガードとして
「市町村合併」は、財政コストの削減にはなりますが、住民サービスが低下する可能性が有ります。そこで、「コミュニティ」が、住民に密着した行政サービスの提供を、地域の実情に合うよう自ら提案し、実施できるような仕組み作りを行えるようにします。これにより行政サービスの効率化とともに、質の向上が期待できます。
2. 社会ベンチャーを育てるコミュニティ・ファンド(仮称)の設置、コミュニティ・ボンドの発行・流通市場を整備します。
コミュニティ活動に対する新しいファイナンスの手段を提供します。コミュニティ活動では、市民が補助金の見返りとして役所の定める一律の規準に従うよりも、自らの必要に応じたサービスを自らの基準で提供できることが大切です。そのために、コミュニティ・ボンドの発行・流通市場の整備、独自の融資などを行う際の資金ベースとなる「コミュニティ・ファンド(仮称)」の設置を提案します。
3. 自治体職員の交流の活発化、プロフェッショナル化を促進します。
行政サービスの実施に関連した仕事はNPOなどの住民サイドに委ね、自治体の基本的役割は総合的な地域政策の企画立案に限定します。自治体職員には、各分野の専門家(プロフェッショナル)として、住民参加による多様な意見を調整し、住民主体の政策として纏めていく役割を果すことが期待されます。そのために、自治体職員の専門性と地域政策コーディネーターとしての質を高めます。
4. コミュニティ活動への多様な参加の仕方を支援します。
ボランティア休暇制度、高校・大学・大学院でのコミュニティ活動への単位認定など、各人の生活のパターンに応じ、多様な形でコミュニティ活動に関わって行くことができるよう社会の諸制度を整えます。更に、コミュニティー・ビルダーの専門職として活躍したい方には、この分野でキャリアを形成していくことができるような機会と場を提供します。
5. 地方自治・コミュニティ政策専門大学院の設置など高等専門教育機関を充実し、自治体団体・大学院を通じた住民自治情報メディアを整備します。
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