民主党代表 鳩山由紀夫
先の総選挙においてわれわれ民主党は、公共事業の抜本改革を公約の柱の一つに掲げました。その主張は一定の理解を得ることができたと考えていますが、来るべき来夏の参議院選挙に向け、より一層の具体化が求められています。
一方で自民党は、選挙結果を受けて見せかけの公共事業見直しを打ち出しましたが、そこには量的な削減や事業の効率化といった視点はなく、評価するに値しません。
われわれ民主党は、目前に迫った本格的な少子高齢社会の到来に備えて財政を健全化するとともに、貴重な自然環境を将来世代に引き継ぐために、公共事業の本質的な改革が必要不可欠であると考えています。
そこでこの度、「公共事業を国民の手に取り戻す委員会」を設置するにあたり、同委員会に対し、以下の事項についての専門的な検討・報告をしていただくよう諮問いたします。
《諮問事項》
1. “全総”の抜本的な見直しなど、これまで公共事業神話に基づいて進められてきた、国の根幹に関わる公共事業のあり方について
2. 今回の省庁再編に欠けている、公共事業発注官庁のあるべき姿について
3. 無駄な公共事業の削減や公共事業の効率化など、公共事業費を5年で2割、10年で3割削減するための具体的方策について
4. 将来に引き継ぐべき貴重な自然環境を再生させるための方策について、具体的には、例えば計画中のダムの全面的見直しとその代替案としての「緑のダム構想」の実現可能性及び理論的裏付けについて
5. 公共事業のあり方を定める「公共事業基本法」など、これまで取り組んできた「公共事業コントロール法」を基礎とした、公共事業に係る体系的な法整備について、
6. 公共事業の中止によって当該地域が被る損失の補償と新たな地域振興策について
7. その他必要な施策について
以 上
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