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2000/02/03
吉野川住民投票に関する土工協金山副会長「馬鹿」発言に強く抗議する(談話)
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民主党ネクスト・キャビネット大臣社会資本整備担当 前原 誠司

先日、日本土木工業協会の金山良治副会長(西松建設社長)は、吉野川可動堰の是非を問う徳島市住民投票結果について、「時代が変わるとバカばっかり出たもんだと呆れ返っている」と発言をした。およそ見識と品位のかけらも感じられないこの発言について、民主党は強く抗議するものである。

金山副会長はさらに「若い人だけは感情だけで反対している、異常だ」と述べたとされているが、これは事実誤認も甚だしい。計画に反対する住民団体の主張は、科学的知見に基づき治水安全や環境、コストベネフィット面を検討して導き出した結論であり、住民投票結果はこれらの主張が多数の市民に受け入れられたことを示している。これについて「感情だけで反対」と切り捨てる金山副会長の発言は、合理的な判断を下した徳島市民に対する重大な侮辱であり、かつ民主主義に対する挑戦であると受け止めざるを得ない。

そもそも公共事業とは国民の税金でまかなわれるものであり、その使途に関しては、民主主義のルールに基づき国民の意思に依拠するというのが、国民主権の考え方の根幹である。税金で実施される公共事業に売上高の多くを占める土木業界はこの点を改めて認識し、今回の住民投票結果についても謙虚に受け止めるべきである。

しかるに国民を馬鹿呼ばわりする今回の業界首脳の発言は全く言語道断であり、驚きを飛び越えて呆れ果てる他にはない。猛省を促すところである。

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