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2000/04/25
「結果として政治空白はあった」伊藤基隆議員が指摘〜参院予算委
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森首相就任後初めての参議院予算委員会が25日開かれ、民主党・新緑風会の伊藤基隆議員と峰崎直樹議員が質問に立ち、小渕前首相入院から森首相誕生に至るまでの不透明な経過をただすとともに、政府の経済政策を追及した。

 伊藤議員は、「前首相が昏睡状態に陥ったとされる2日午後11時から、青木官房長官が自分で首相臨時代理に就任したと記者会見で述べた3日の午前9時まで、危機管理上、空白があった」と指摘し、瓦防衛庁長官に「前首相が入院したのと、昏睡状態に陥ったのを知ったのはいつか」と質問。瓦長官は「入院したのは2日の午後11時30分ごろ(の官房長官の会見で知り)、昏睡状態になったのは翌日午前の臨時閣議で知った」と回答した。

 これに対し伊藤議員は、「実際に何か起きた場合、防衛長官は首相の病状も知らずどこに連絡するのか」とただしたが、瓦長官は「首相の病状を知らなくとも行政の窓口としての官房長官に電話する」と述べ、官房長官も「2日午後7時に前首相から『何かあったらよろしく頼む』と言われて首相臨時代理になったが、回復する可能性も考えて翌日まで公表しなかった。それまで緊急事態が起きたらその時点で(臨時代理)就任を発表するつもりだった」と答弁。

 伊藤議員は、「自衛隊のような巨大組織が、就任が公表されていない“臨時代理”から『すぐに出動しろ』と言われて動くのか。官房長官はむしろ進んで臨時代理就任を公表すべきで、結果として空白がなかったとはいえない」と官房長官の責任を追及した。

 さらに伊藤議員は、前日の衆院予算委で森首相が「(前首相の病状が悪化した頃に)官房長官は臨時代理就任を固辞した」と述べたことを取り上げ、官房長官答弁との矛盾をただしたが、首相は「(臨時代理の固辞ではなく)組閣時に官房長官の留任を要請したら固辞されたということを申し上げたかった」と撤回。委員会室は「そんなおかしな話があるか」という怒号につつまれ、議事は一時中断した。

 伊藤議員は「“日本の一番長い日”といわれる日を、自分の内閣を組閣する日と間違えることがありうるのか」と、森首相の無責任な答弁に強く抗議した。

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