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2002/12/24
03年度予算 政府案について
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民主党政策調査会長 枝野 幸男

* 本日、閣議において2003年度予算政府案が決定された。緊縮型でありながら史上最高の新規国債を発行し、構造改革を掲げながら従来型の小手先の調整を繰り返した矛盾の予算である。小泉政権2度目の予算編成において、就任以来の課題である「経済活性化」「構造改革」のいずれもが破綻していることを露呈した。ビジョンもリーダーシップも危機感も無いままに、相変わらず既得権益に振り回された結果、小泉総理はわが国経済、国民生活を破局へと追い込もうとしている。

* とりわけ問題なのは、国民が将来に対する不安を抱き、消費を抑制する中で、さらに負担感、痛税感を増す予算となっていることである。医療費患者負担の引き上げ、年金給付引き下げ、介護保険料率の引き上げ、雇用保険給付のカットなど社会保障面で国民に多くの負担を押しつけた上で、企業減税の財源確保のために酒・たばこ税の引き上げ、配偶者特別控除の廃止など大衆増税を導入するなど、極めてバランスの悪い内容となっている。これでは国民の将来に対する不安感から消費を一層抑制することは確実であり、結果的に景気はさらに悪化することとなる。

* 今必要なことは、年金や医療、介護、失業対策、子育て支援、環境などの施策に国の持つ資源を重点的に配分することによって、需要に応じた必要なサービス提供を確保し、また将来の不安を解消することである。同時にこの方向性に見合った産業を育成し、その中で雇用の増大を図ることである。政府の意思である本予算においては、そのビジョンを鮮明に国民に示し、歳出の構造改革を大胆に進めることが必要である。

* 2回の予算編成を通じて、小泉総理に現在の危機を打開する意思も能力も無いことが明らかとなった。来たるべく通常国会において、我々こそが構造改革と景気回復を実現する意思と能力を有することを、国民に対して明らかにしていく。


以上

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