民主党ネクスト・キャビネット
総理 鳩山 由紀夫
本日、2000年度政府予算が参議院本会議で可決され、成立した。民主党は、同予算には反対の立場を表明した。
来年度予算の内容は、「本格的な回復軌道に繋げていくため、経済運営に万全を期す」という基本方針で編成されたものであるが、その内実は自自公政権の選挙対策そのものであり、自らの圧力団体にひたすらバラマキを行うものにすぎない。公共事業の重点化にしても、一皮剥けば、道路、港湾など旧来型事業のオンパレードである。その一方、今後のわが国経済再生の核となるであろうIT革命については、予算は何ら効果的な支援策を備えていない。
何でもありのバラマキ財政の結果、財政赤字は2000年度末には国・地方合わせて645兆円、GDPの130%にも達すると見込まれ、国民は将来に大きな不安を抱いている。しかも、先日発表された昨年10〜12月期四半期別国民所得統計速報でGDPが2四半期連続マイナス、しかも直近四半期はオイルショック時、消費税導入時に次ぐ戦後3番目のマイナス幅であったことが明らかになったことにより、「二兎追うものは、一兎も得ず」との総理の主張は完全に破綻した。
自自公小渕政権の経済・財政運営のもとでは、景気の本格的な回復は望むべくもなく、ただ財政破綻だけが待ち受けていると言わざるを得ない。
来年度予算の審議は、自自公という巨大与党の数の力に任せた強引な国会運営により、そのスタートから不正常な状況を余儀なくされたばかりか、衆参両院を通じて審議日程がかつてなく短縮された。さらに、今国会から毎週開催されることとなった党首討論も、与党が逃げの姿勢で意図的に「小渕隠し」を図り、いまだ2回しか開催されていない。いやしくも一国の総理大臣である以上、正々堂々と論戦に臨むべきであり、今後毎週開催するよう政府・与党に強く求めていく。
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