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2003/05/29
関東圏電力需給対策について(談話)
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民主党「次の内閣」経済産業ネクスト大臣・電力需給に関する対策委員会
委員長 小沢 鋭仁

 東電不正問題に端を発し、関東圏の電力の4割以上を供給する原子力プラント16基が停止するという異常事態となっている。政府は5月8日、経済産業省内に「関東圏電力需給対策本部」を設置した。

 早ければ、6月30日の週のピーク時間帯に需給ギャップが発生し、関東圏のみならず日本経済全体に甚大な影響が及ぶ可能性があるにも関わらず、政府は、東電に対する需給対策や国民各層への節電要請等を行ったにとどまり、その取り組みは不十分であり、未だ事態は不透明と言わざるを得ない。

 民主党は、電力需給対策を終盤国会の最重要課題の一つと位置づけ、「電力需給に関する対策委員会」を設置した。停電という事態を回避すべく、かかる異常事態からの1日も早い脱却に向けた緊急対策が必要と考える。

 まず第一に、政府は、平沼経産大臣の「電力の安定供給は私の責任だ」との国会答弁を重く受けとめ、事業者に任せ切り、危機意識や当事者意識を欠いた原子力行政全般に係る無責任な体質を改め、事態の緊急性や重大性、国民に対する説明責任等に鑑みた危機管理体制を早急に構築し、事態の打開に全力をあげるべきである。その上で、事業者が行う点検・補修結果について、政府の責任のもとで安全確認を行うとともに、1日も早い運転再開に向け、地域住民の合意が得られるよう説明責任を果たすべきである。なお、医療機関等に対しては非常時の電源の整備・充実等を促すべきである。

 次に、需給両面における対策について電気事業者に対し、最大限の努力を求めていく。原子力発電の運転は、安全確保はもとより国民の信頼が最重視されなければならず、各プラントの運転再開に向けて、安全確認は勿論、真摯な説明責任・地元合意を大前提とするよう要求する。既に報告済みの電源の確実な確保、検討中の追加供給力対策に最大限努力をし、全国融通や系統運用に万全を期すべきである。

 さらに、国民に範を示すために、国会決議も含めて、政府はもとより国会議員の率先した省エネ対策を促していきたい。その上で、国民各層に対して、節電・ピークカット対策等に理解が得られるよう、政府が全面に出て協力依頼を行うべきである。

 今後とも、民主党としては、現場視察の実施など事態の推移を注視しつつ機動的に対処することとし、関東圏電力不足という最悪の事態の回避に向けて、あらゆる努力を尽くしていく所存である。

以上

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