2002年8月30日
民主党ネクストキャビネット
NC経済産業大臣 北橋健治
経済産業省の原子力安全・保安院は、東京電力の福島県と新潟県にある原子力発電所計13基で、80年代後半から90年代前半にかけて、ひび割れやその兆候などの発見・修理補修などについての不正な記載などが行われた疑いがあると発表した。安全性が最も重視される原子力施設でかかる行為が行われていたことは、言語道断である。国民の信頼を裏切り、日本のエネルギー政策の根幹を揺るがす事態を招いたことは、極めて残念である。
また、今回の事件は、行政に対する不信を加速したことも事実である。経済産業省、原子力安全委員会など関係行政機関がこうした事実を見逃していたことは、国の原子力政策に対する信頼を損なうものでもある。推進と規制を完全に区分せず、緊張感のない原子力行政を続けてきた政府の責任は極めて重く、従来より民主党が主張してきた、独立性の強い、国家行政組織法3条に基づく「原子力安全規制委員会」の設置にすみやかに取り組むべきである。
民主党は、政府に対して事態の徹底究明を進めるともに、他の電力会社の検査実態についても総点検を実施させるよう強く要求する。さらに、再発防止策に万全を尽くすよう求めていく。
以上
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