民主党幹事長 中野 寛成
政府は本日、北朝鮮による拉致事件に関する政府調査団報告を発表した。しかし、その内容は、制約された状況下での調査であったとはいえ、大変粗いものであると言わざるを得ない。死因や埋葬状況、実行犯の処罰等に関しても未だに不明な点が多く、物的な証拠も不十分であり、およそご家族はじめ国民の納得のいくものとは到底言えない。
この調査結果を見る限り、今後さらに詳細な真相の究明が不可欠であることは言うまでもない。また、今回調査された事件以外の事案も指摘されており、拉致事件の全容解明と生存者の安全確保や早急な帰国について、政府のより徹底的かつ誠意ある対応を強く求めるものである。
国交正常化交渉については、まず、拉致問題に対する北朝鮮の対応を慎重に見極めつつ、米韓はじめ関係各国とも連携し、北東アジアにおける平和と安定につながるよう毅然として取り組むべきである。
以 上
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