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2002/07/26
与党による健保法案の強行成立に強く抗議する(談話)
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民主党幹事長
菅 直人

 自民・公明・保守の与党三党は、昨日の委員会での強行採決に続き、本日の参議院本会議においても野党の反対を押し切り、医療費3割負担引上げを柱とする「健康保険法等改正案」を与党単独で強行成立させた。
 昨日の委員会採決が議会のルールを根底から覆す形で行われた無効採決であることは明白であり、なりふり構わぬ破廉恥な行為を繰り返す与党・小泉内閣の暴挙に強く抗議する。
 
 このような議会運営は良識の府である参議院に対する国民の信頼を損なうものであり、国民の生命と生活に重大な影響を与える法案を衆参ともに、議論ではなく公聴会すら開催しないまま数の暴力で成立させたことは遺憾の極みである。
 政府の健保法案は、医療制度抜本改革をすべて先送りして、国民に負担増だけを求める本末転倒の法案である。小泉総理の「3割負担が抜本改革につながる」との弁明もなんの論拠もなく、強弁に過ぎないことは短い国会審議でも露呈している。

 健保法の強行成立の経緯の中で明らかとなったことは、小泉総理の無責任ぶりとまやかしの構造改革である。スキャンダルにまみれた自民党政治家、族議員を終始かばう、国民に約束した個人情報保護策は未確立のまま住基ネットは強行始動させる、自らの公約である政治資金規正も口をつぐんだまま、そして景気・雇用対策は失敗続きの中で、ひたすら国民に不安と負担をもたらす小泉政治は改革ではなく、腐敗堕落した自民党政治そのままであり、市民に背を向けた政治と行政への逆行である。

 民主党は、医療に係る情報の公開、良質な医療の確保、患者と医師とが信頼関係の上に成り立つ医療体制の整備など、国民の立場からの医療制度抜本改革を真摯に提案してきたが、今後も国民の生命と健康を守るために全力をあげる。
 同時に、国民・世論を無視し、議会制民主主義を踏みにじり、構造改革を放棄した小泉内閣・自公保連立政権と断固として対決していく。

以上

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