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2002/01/19
<民主党大会2002>活動方針案を承認
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●菅幹事長が活動方針案提起
「地方組織の強化、党員・サポーター充実めざす」

 活動方針案を提案した菅直人幹事長は、小泉政権を映画「タイタニック」になぞらえ、「新鋭船・小泉タイタニック号で昨年4月に船出してやってきたが、日本国民もろとも氷山にぶつかり、太平洋に沈みかねない状況にある」と分析。今こそ船長を解任し、日本の舵取りを民主党が担うときにきているとし、その船出が今大会であると位置づけた。

 菅幹事長は「今年の方針として、第一に自由民主党・小泉政権に対峙・対抗し、政権交代をめざしていく」と宣言。

 第二にそれを実行する手立てとして、衆議院300小選挙区にすべて候補者を立てていくとの方針を示し、その候補者擁立のため国会議員・地元組織一丸となって活動していくことを確認した。

 第三には、結党以来の課題である地方組織の強化や、党員と、準党員に相当する「サポーター」の合計数を現在の3万数千人から10万人に増やすことを目標にするとした。

●質疑
「生活実感伝わる政策うちだせ」「女性の顔の見える党運営を」

 質疑では、5名の代議員が発言した。

 北海道の佐々木隆博代議員は、「民主党に対する女性の支持率が低いのは、生活実感が伝わるような政策を打ち出していないことが原因」と指摘。そうした政策をつくるため、党中央も地方の現場に入って一緒に行動し、意見を吸収することなどが必要だ、と問題提起した。また、あっせん利得法改正問題への党の対応として、私設秘書への適用範囲拡大など厳格化を求めるべきだとした。

 京都府の北岡ちはる代議員は、自治体議員擁立への支援をめぐって、女性だけでなくすべての新人に支援を広げるよう要請。

 千葉県の生方幸夫代議員は、小泉政権と対決する路線に変わったのなら、執行部はそれまでの路線を総括すべきだと提起するとともに、今後は他の野党との選挙協力も視野に入れた方がいいとの考えを述べた。

 福岡県の藤田一枝特別代議員は、民主党には多くの優れた女性議員がいるのに、その存在が見えないと問題提起。アフガニスタン難民支援など党の主な活動では、常に女性の姿が見えるようにし、行動する民主党のイメージとして定着させるべきだと述べた。

 滋賀県の朝倉克己代議員は、衆院選挙区の区割り問題で、自民党が選挙区画定審議会の勧告を無視して党利党略による区割り案を検討しているのをいかに粉砕するのか、と執行部に質した。

●菅幹事長の答弁「野党共闘は政策ごとの提携から」

 答弁に立った菅幹事長は、まず生活実感に訴えることが足りないという指摘に対して「努力しているが、充分とは言えない」と述べ、雇用問題やBSE問題などで国民の悩みや不安を共有する姿勢を具体的に示していきたい、とした。あっせん利得法改正問題では、法律を骨抜きにさせないために与党への対案を準備していることを明らかにした。

 自治体議員に対する支援をめぐっては、自治体議員の横のネットワークづくりを進めるとともに、各地方(ブロック)で1日ネクストキャビネットを開催するなどの取り組みも検討していることを明らかにした。小泉内閣に対するスタンスについては、昨年からの議論を通じて、これと対峙・対決し“選挙による倒幕”を目指すことで一致してきたと考える、と述べた。

 野党共闘のあり方については、政策ごとの連携や勉強会など種々の共同の取り組みを始めている段階であり、選挙協力を否定するものではないが、まだそういう段階ではない、とした。

 さらに、女性議員の存在感をアピールすることに関しては、女性議員たちの側から有効な方策を積極的に提案してもらえれば、どんどん取り入れていきたい、と呼びかけた。衆院選挙区の区割り問題については、まずは選挙区画定審議会の勧告通りの改正を求めていくとし、与党がそうした改正案を出さない場合には野党で共同提案することも含めて考える、と述べた。

●羽田特別代表が締めくくり
「危機に瀕する日本救うため全力で行動しよう」

 続いて、議案採択に移り、提案された3つの議案が満場の拍手で承認された。討論の熱気が冷めやらぬ中、羽田孜特別代表が登壇し、締めくくりの挨拶を行った。特別代表は「議論は大事だ。しかしそれだけでなく、議論に基づいて行動して初めて一つに結束していることを示すこともできる。今日ここで、危機に瀕する日本を救うために全力で行動する覚悟を確認しよう」と力強く呼びかけた。

 最後に、石井一副代表の音頭のもとに会場全体で「ガンバロウ」と唱和して決意をうち固め、大会を終えた。

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