民主党の鳩山由紀夫代表は22日、東京都内のホテルで来日中のコフィ・アナン国連事務総長と会談し、アフガニスタン復興支援をめぐって意見交換をした。会談は、鹿野道彦ネクスト外務大臣、伊藤英成ネクスト安全保障大臣、首藤信彦衆議院議員が同席し、英語で行われた。
会談ではまず鳩山代表が、昨年末から今年にかけて、アフガニスタン、パキスタン、インドに相次いで訪問団を派遣して議員外交を展開、平和と安定への働きかけをおこなったことを報告した。アナン事務総長は、民主党がイスラマバードとカブールに現地事務所まで設置して活動していることを聞いて、「政党が?」と驚きの声を上げ、感心した様子だった。
さらに代表が、今月カブールでアフガニスタン暫定行政機構のカルザイ議長と会った際、東京でのアフガン復興支援国際会議への出席を強く要請し、今回の議長の来日が実現したことも紹介。事務総長は、「カルザイ議長が多くの国からの財政支援の約束を持って帰ることができてよかった。復興支援会議は成功だった」と述べた。
また代表が、復興支援は長期的に取り組む必要があるという考えを述べ、現地事務所を設置したのもそうした主旨からだと説明すると、事務総長も賛同し、「ジャーナリズムは最初だけしか取り上げないが、そうした活動は続けてこそ意味がある」と述べた。
この後代表は、民主党の“提案外交”に則って、アフガン復興支援策についての民主党の提案書を事務総長に手渡した。提案内容は、(1)退役軍人などを訓練して地雷除去をさせるカンボジアの地雷公社(CMAC)のアフガン版(AMAC)の設置、(2)日本の一村一品運動をモデルとした村単位での産業振興、など。事務総長も大いに関心を示した。
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