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2000/10/31
「健康保険法等の一部改正案」に対する民主党の対応について
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民主党雇用・社会保障ネクスト大臣 今井 澄

1. 基本的な考え方

(1) わが国の医療制度は、医療提供体制においては個人開業医から大規模病院まで渾然一体として存在し、機能分化がなされていない。また、病院医療を世界標準に比較すれば、人口千人あたり病床数は2.2倍、平均入院日数は3.5倍(一般病床は2.7倍)、急性期病床の職員数は半分以下の水準である。さらに、精神科医療においては、いまだに「精神科特例」が存在する状態である。

(2) 一方、支払方式(診療報酬体系)においては、様々な規模・機能をもつ医療機関に対しほぼ同一であり、出来高払い制度や公定薬価制度と相俟って、それぞれの医療機関に相応しい医療が行われにくく、無駄が多いという欠点がある。

(3) このことは、貴重な医療資源が広く薄くばら蒔かれた状態であり、医療スタッフには過酷な労働を強い、患者には三時間待って三分診療といった状態をもたらす原因となっている。このところ頻発している医療事故も、こうした状況を背景にしている。

(4) 従って、今日の医療需要の高度化、多様化に対応して患者の要望に適切に応えるとともに、医療費の増加を可能な限り抑制するためには、次の四点を一つのパッケージとして改革を進める必要がある。

 1. 渾然一体として存在する各種医療機関の目的別機能分化。
 2. 平均在院日数の短縮、それに見合う病床数のスリム化と一患者当たり職員数の充実。
 3. 医療の標準化、支払い方式の日本型DRG導入などにより、前項・の改革に見合う診療報酬体系の確立。
 4. 医療情報の徹底開示と、患者の権利擁護制度の確立。
 

2. 法案に対する態度

(1) 今回の法改正は、「病床の種別に関する事項」や「医療計画に関する事項」等にとどまり、具体的な事項の多くは「省令」や「告示」に委ねられているが、その改正内容は極めて不十分であり、将来の改革の方向を示すものとはなっていない。

(2) これを当面の措置と捉えるにしても、最低でも次のような問題点がある。

 1. 「急性期病床」という概念が消失していること。
 2. 人員配置基準が後退していること。
 3. 病床数のスリム化を進める方策が欠けていること。
 4. 精神科特例について何の改革も示されていないこと。
 5. 診療録等の情報開示の法制化が見送られたこと。
 
(3) よって民主党としては、法案に「反対」するとともに、「医療における情報公開に関する法律案」を議員立法で提出することとする。


以上

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