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2000/05/24
自民党政権では医療制度の抜本改革はできない(談話)
老人薬剤別途自己負担免除は選挙目当ての筋悪法案である!
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民主党ネクストキャビネット
雇用・社会保障大臣 今井 澄


 本日、衆議院厚生委員会において、自民・公明・保守の与党3党が提出した「老人医療受給対象者に対する臨時老人薬剤費特別給付金の支給に関する法律案」(70歳以上高齢者の薬剤数による別途自己負担を国が肩代わりする法案)が、与党3党などの賛成多数で可決された。

 政府・自民党は、医療保険制度抜本改革の2000年度実施を公約していたにもかかわらず、全く手をつけず先送りし、国会解散が押し迫った土壇場に、選挙目当てのこの議員提出法案を強行成立させたのである。政府・自民党が改革を行うというのであれば、そして老人の薬剤別途負担を免除したいのであれば、森総理が抜本改革の第一歩と胸を張った「健康保険法改正案」の審議を正々堂々と行えばいいのである。

 1997年9月に導入された薬剤の数による別途自己負担については、我々は断固反対した。薬剤費の一部自己負担の上に、さらに薬剤数に応じて自己負担を徴収することは不合理であるだけでなく、抜本改革なき自己負担増の強化であるからである。
 その後、1998年12月25日、日本医師会の強い要請を受けて、政府・自民党は、70歳以上の老人についてだけ国が肩代わりするための財源を予算案に盛り込んだ。これに対しても、我々は反対した。法改正をしないで予算措置で逃げることは邪道であるし、老人の自己負担だけを免除することは不公平だからである。

 今国会における健康保険法改正案を先送りした結果、予算措置の切れる7月1日以降、老人からもこの自己負担を徴収せざるをえなくなった政府・自民党は、予備費を充てようともくろみ、大蔵省に法的な手当を求められ、今般の議員提出法案をあわてて提案した。このことは、政府・自民党の節操の無さ、見通しの甘い場当たり主義を露呈したもので、民主主義の根本を踏み外したものであり、断じて容認できるものではない。

 民主党は、来るべき総選挙において政権をとり、必ず「医療制度及び医療保険制度の抜本改革」を早急に行い、同時に、薬剤数による別途自己負担を若年・老人問わず即廃止することを約束する。

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