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2000/03/16
企業組織の再編における労働者保護法案の概要
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1. 法の目的は、政府案のように会社の分割に限らず、企業の合併、営業譲渡、分割による企業組織の再編に際して、労働者の雇用や労働条件の保護を図ること。

2. 事業主は、企業組織の再編を理由として、労働者を解雇することができないこと。 

3. 企業組織の再編に際して、労働契約は原則として承継されるものとすること。

 1.合併の場合は、新会社に包括的に承継されるので労働契約は承継されること。ただし、労働者は合併を理由として、新事業主との労働契約を解除することができること。
 2.営業の全部譲渡の場合は、労働契約は承継されること。ただし、労働者は全部譲渡を理由として、新事業主との労働契約を解除することができるものとすること。
 3.業の一部譲渡の場合は、譲渡される営業に主に従事している労働者は承継されることを原則とする。ただし、労働者が承継に同意しない旨を通知したときは、承継されないこととし、労働者が旧会社に残る余地を認めること。
 4.分割の場合は、分割される営業に主に従事している労働者は承継されることを原則とする。ただし、労働者が承継に同意しない旨を通知したときは、承継されないこととし、労働者が旧会社に残る余地を認めること。
 5.企業組織の再編に際して、3及び4の労働者が承継に同意しないことを事業主に通知する期間は、4の事前通知の日から事業主が定める日(30日以上)までとすること。
 6.営業の一部譲渡と分割の場合は、労働者が旧会社から新会社に移らないことを理由として、事業主は解雇等の不利益取扱いをしてはならないこと。


4. 事業主は、企業組織の再編を行おうとするときは、労働者に対して労働契約の承継等に必要な事項を通知しなければならないこと。
   事業主は、企業組織の再編を行おうとするときは、労働者の過半数で組織する労働組合があるときは労働組合と、過半数で組織する労働組合がない場合は過半数の労働者を代表する労働者代表と、事前に協議しなければならないこと。
その協議に際して事業主は、労働条件など労働者保護に関する情報を提供しなければならないこと。

5. 新事業主は企業組織の再編を理由として、労働者の労働条件を不利益に変更することのないようにしなければならないこと。
  労働大臣は、新事業主が労働条件を不利益に変更しないように適切な指針を定めること。

6. 企業組織の再編が行われる場合、承継労働者が組合員であるときは、労働協約は新事業主に承継されるものとすること。

7. 新事業主は、旧事業主と労働者との間に労使協議機関を設置していた場合は、設置するよう努めなければならないこと。

8. 政府は、企業組織の再編に際して労働者の保護を図るため、事業主に助成など適切な措置を講ずること。

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