1月28日、鳩山由紀夫代表は日本記者クラブにおいて、小泉政権の構造改革への評価、通常国会に臨む民主党の考えについて講演を行った。
冒頭、鳩山代表は、アフガニスタン訪問時に暫定行政機構のカルザイ議長から東京での復興支援会議に出席するとの回答を引き出したことなど、野党外交の成果を示すとともに、その世界平和構築に対する意義について述べた。
続いて、小泉政権の構造改革への評価とその問題点を指摘。構造改革の成否の指標となる平成14年度予算案の歳出に関して、首相が大胆な見直しを断行すると大見得を切ったにもかかわらず、自動車重量税の一部を一般財源に移すといった、小手先の「改革」でお茶を濁したことを痛烈に批判した。そして、「自民党を潰し、日本を変える」との発足時の志は消え「国民でなく、自民党を救うものになった」と、小泉政権の8カ月に最低の評価を下した。
更に、小泉政権の経済無策によって、不良債権処理が大幅に遅れ、景気回復を阻んでいると指弾。取るべき経済政策として、不良債権処理と景気回復の二兎を追うべきであることを強調し、そのために民主党が従来から提案している金融再生法の復活、金融早期健全化法案、地域金融円滑化法案の実現が必要であることを訴えた。
最後に、「命もいらず、名もいらず…」の西郷隆盛の遺訓に触れ、9月の代表選挙まで、「党利党略、私利私欲でなく、日本国民のために全力を尽くしたい」と自らの決意を述べ、講演を締めくくった。
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