29日、民主党の鳩山由紀夫代表が、ホームレスの人々が居住している新宿区の戸山公園を視察した。同公園では、約140名の人々がテント小屋をつくって生活している。視察には、岡田克也政調会長、鍵田節哉衆議院議員、山井和則衆議院議員が同行した。
鳩山代表はテントの間を歩きながら、住人たちに声をかけ、生活の状況などを聞いて回った。住人たちからは、
「病気になったのをきっかけに夫が失業してしまって、こんなとこに来ることになった」
「今日も日雇いの仕事を探しに行ったがなかった。最近は週に1、2日しか仕事がない。本当はこんなところに住みたくないが、アパートに住む金がない」
「見ず知らずの男性にいきなり棒で殴られて、今も肩が痛む」
などの話があった。
また、行政への要望として、
「毎日働けるように、職を増やしてほしい」
「夫婦そろって入れる施設を」
などの声が寄せられた。
この日の視察では、住人の多くが就労を希望しながら職がなく、週に2、3日の日雇い仕事の収入で生活していること、生活環境は悪く、暴力行為を受ける危険から身を守る手だてがないこと、不況によるリストラなどでホームレスになる人が増えていることなどが明らかになった。
民主党では、ホームレス対策への国の責任と自治体への財政援助を明記した「ホームレスの自立支援臨時措置法案」を今国会に議員立法で提出し、成立をめざすことにしている。
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