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2007/09/11
テロ特措法「衆院再議決は現実的には難しいと思う」 会見で代表
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 小沢一郎代表は11日、党本部で定例会見を行い、臨時国会でのテロ対策特別措置法の延長問題への対応等について記者からの質問に答えた。

 自衛隊の活動を給油・給水に絞るとともに、現行法にある国会の事後承認規定は削除した新法をまとめる方針を政府・与党が固めたとされる点については、「これも報道で聞いただけ、伝聞で論評はできない」と前置き。そのうえで、「それとは別にして、我々が主張しているのはまさに日本国憲法のもとでどういう活動が許され、あるいは許されないのかということを言っている」と述べ、米軍の活動に対して、日本の自衛隊が支援するということは明白な集団的自衛権の行使にあたると指摘し、「政府の連中がいかに詭弁を弄してもおかしい話だ」と語った。同時に、「自衛権の行使は我々が直接攻撃を受けたとき、あるいはその恐れがある周辺事態についてのみ」だとして、専守防衛の原則に基づき、わが国の平和と安全を直接的に脅かす急迫不正の侵害を受けた場合に限って、憲法第9条に則り、行使するものだと説明。「それが民主党のマニフェストに示された主張でもある」と語った。

 参議院で否決されても衆議院での再議決を使ってテロ特措法を通す構えだとされる政府・与党について、「参議院選挙で示された最新の民意を否定することになるのではないか」との記者の問いに、「7月の参議院の結果がもっとも直近の主権者たる国民の意思表示だということは間違いのない。政を行う人たちは特にそれをきちんと認識してやらなければならないと思っている」と回答。そのうえで「ただ、我々が政権を取っているわけではないので、政権を取っている人の見識の問題だと思う」と述べるとともに、現実問題として再議決は大変難しいことだろうとの見方を示した。

 また、党首会談の実現を問う質問には、「私自身も、民主党としてもオープンな形での政府与党と野党との折衝ということを常に心がける」として、可能な限り、国民のみなさんに見える形でのオープンな議論を行う考えを改めて強調した。

 日本の政治が直面している課題はテロ特措法だけかとの問いには、「現実にはやはり、年金問題や地域間格差、所得格差、雇用格差、そういった不公正、不平等が急速に進んでいることに対する心配、危機感がある」と分析。これらが喫緊の課題だとした。

 さらにテロに対する認識を問われたのに対しては、「暴力に対して、あるいは力で人の意思を押さえ込もうという行為に対しては完全として戦わなければならない」と表明。その一方で、なぜテロが起きるのか、なぜ紛争が絶えないのかということを考えなければいけないと強調。参院選で民主党が「政治とは生活である」と主張したとおり、「政治の要諦はまさに、国民の生活を守る、確保することにある。それをやらずに銃剣で支配しようとしても必ず失敗すると私は思っている」と述べた。

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