民主党は14日午後、参議院への「年金保険料流用禁止法案」提出を受けて、東京・有楽町で緊急街頭演説を行った。
司会進行役を務めた高山智司遊説局長はまず、「年金保険料流用禁止法案」を参議院に提出したことを報告。安倍首相が代表質問を前に辞意を表明、国会で質問できなかった分、直接国民のみなさんに訴えていきたいと表明した。
はじめに行田邦子参議院議員は、夏の参議院選挙において、安心できる年金制度改革を訴えてきたことが国民の支持につながったとの見解を明示。その結果、参議院で民主党が第一党となったことで(1)情報公開(2)国会の正常化――が可能になるとして、国民の立場に立った政治の実現に向けて全力を尽くす意気込みを語った。
福山哲郎政調会長代理は、法案提出について、選挙中から公約としていた「保険料は年金給付以外には一切使わない」とする内容のものであると説明。「国会は開店休業だが、相手がどんな状況になっても国民の期待に応えられるよう法案第一として戦っていく」として、政策の実現を図ることを第一とする決意を表明した。また、「政治とカネ」の問題についても政治資金規正法改正案の準備を進め、しかるべき時期に提出する意向を明かした。そのうえで、国民の生活を第一とする民主党か、派閥抗争の自民党か、「国民に真意を問いたい」と早期解散を要求する方針を示した。
蓮舫ネクスト年金担当副大臣は、「安倍内閣は空転内閣」であると指弾。開会からたった2日での安倍首相の辞意表明により国会は開店休業に陥り、1日だけで衆参併せて2億円もの経費がかかっていることを指摘し、「この4日間で8億円もの税金がムダに遣われている」ことを問題視した。
小宮山泰子衆議院議員もまた、政治の空白により国民が被害を受けていることを重く受け止め、民主党は「生活を守る政治」を行っていく姿勢を強調した。
最後にマイクを握った小沢鋭仁国民運動委員長は、権力闘争に終始している自民党に対して「国民の暮らしはどこに行ったのか」と批判。「外に出る民主党、内にこもる自民党」との違いを示し、「民主党が国民との約束を法案にして成立させる姿をみてほしい」と述べ、政策本位で国民の暮らしを守る政治を実現していくと訴えた。
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