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2006/05/22
【参院本会議】患者本位の良質な医療を 山本議員
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 22日午後の参院本会議で、民主党・新緑風会の山本孝史議員は、「健康保険法等の一部を改正する法律案」「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案」について代表質問を行った。

 山本議員は冒頭、衆院厚生労働委員会での法案の強行採決に強い抗議の意を表し、「患者本位の良質な医療を実現するため、本院では十分な審議時間を確保することを与党に強く求める」とした。

 その上で「社会保障費の削減目標を国民に示すのであれば、同時に政府は、国が将来にわたり維持する水準も示す責任がある」として、将来、保険免責制の導入や3割以上の負担がありうるか、見解を示すよう求めた。小泉首相は「国民的議論を踏まえつつ検討してゆくべきもの」としたが、社会保障の将来像は示さなかった。

 患者の負担増について山本議員は「受けられる医療の格差に直結する」と指摘。診療報酬のさらなる引き下げは、医療崩壊を招くと述べた。川崎厚労相は「必要な医療まで妨げられるものではない」と、次期診療報酬改定に向けた検討を進める考えを示した。

 独立型の高齢者医療制度(75歳以上の高齢者が加入)について山本議員は、「病弱な高齢者を含む医療制度において『世代間の負担の公平』を強調することは間違っている」と表明。高齢者に対する診療の内容や、診療報酬の内容は、75歳を境にどのように変わるか質した。川崎厚労相は「後期高齢者の心身の特性にふさわしい医療が提供できるように検討を進める」と説明した。医療保険制度の一本化についての小泉首相の答弁は、課題があり国民的な議論が必要だと述べるにとどまった。

 40歳以上75歳未満の全国民への検診義務付けについて、山本議員は、「国の責務は、自己責任論の強調ではなくて、国民が自ら健康管理するように知識をもたせ、検診を受ける必要性を認識させること」と述べ、医療費削減目的であってはならないとした。

 山本議員はこのほか、後期高齢者支援金や若年者の保険料負担、医師不足・偏在問題への対応策について関係大臣に見解を質問。社会保障財源としての企業への外形標準課税、また医療や保健事業財源としてのたばこ税増税について認識を問われた谷垣財務大臣は、税体系全体の抜本的改革を総合的に検討する必要があるとした。

 山本議員は最後に、「がん対策基本法」と「自殺対策推進基本法」を今国会で成立させたいという強い気持ちを示し、議員の理解と協力を求めて質問を締めくくった。

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