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2007/10/23
党肝炎総合対策推進本部、肝炎患者418人リスト放置した厚労省倉庫緊急視察
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 民主党B型・C型肝炎総合対策推進本部は23日午後、19日に菅直人本部長から舛添厚生労働大臣に提出した「抗議要請書」に対する回答について厚生労働省よりヒアリングを行った。しかし、出席者は報道されている「肝炎患者418人の症例リスト」に関する事実についても「把握していない」などと曖昧な回答を繰り返すのみ。最低限の報告がなされない状況に、菅本部長をはじめ議員からは「誰の指示によってこのような説明を行っているのか」と追及したが最後まで要領を得ず、再度回答を求めることとなった。

 ヒアリング後、菅本部長をはじめ対策本部のメンバーは厚労省を緊急視察。肝炎患者418人の症例リストについて個人情報が記載されている資料が「新たに見つかった」問題を受けたものであり、その書類を放置していた厚生労働省地下3階の倉庫を訪れた。

 視察後に会見を行った菅本部長は、舛添大臣の指示により職員立会いのもと医薬食品局の書庫の扉を開けてもらったとの経緯を報告。山田正彦『次の内閣』ネクスト厚生労働大臣は、廃棄用と書かれたダンボールがあったことに言及し、「大事なものが入っているものが廃棄されないように早くオープンにしてほしい」と述べた。山井和則ネクスト厚生労働副大臣は、ロッカーに置いてあったダンボールに名前が記されており、後から来た人にもいつ誰がそのダンボールを置き、誰の管理下にあったかがわかるように紙が貼ってあったと指摘。「今回出てきたファイルについても誰がいつ運び入れたものか名前と課が明記してあったはず」として、「いつ誰の責任で何の目的で地下の雑然とした倉庫に入れたのかわかっていたはずであり厚労省はきちんと答えてほしい」と求めた。

 また、菅本部長は24日の厚生労働委員会では、今回の症例リストにある418人をはじめとする肝炎患者への救済と真相究明の二つの観点から質問することを明言。「薬害エイズ問題の教訓が生かされていないどころか、逆に事実が発覚すると大変だから隠そうとしている気がしてならない」との所感を述べた。最後に「舛添厚労大臣が国民の代表としての大臣なのか、厚労省の役人を守るための大臣なのか試される場面が今来ているのではないか」と語り、真価が問われる舛添厚労相の英断を求めたいとした。

 なお、資料の保管場所は厚生労働省地下3階の倉庫で、30メートルほどの廊下の両脇に14室が並んでいるうちのひとつで「倉庫(厚)食品医薬局B3−12」という表示があった。応対した厚生労働省の職員は「私には権限がないので見せられない」との対応を繰り返し、「権限がある人を呼んでくれ」との菅代表代行らの要請にも「見せられない」とする回答を繰り返した。

 埒が明かないと見た菅代表代行は舛添厚労相に電話で直談判。厚労省の役人の言いなりになるうちに事実がうやむやになっていくと指摘して決断を迫った。「入り口から見るだけでもいい。国会議員だけしか見ない」などと条件を提示しての粘り強い交渉によって、舛添厚労相から承諾を取り付けたが、その後も厚生省の職員はなかなか倉庫の扉を開けず、「なるべくなら見せたくない。阻止したい」との厚労省の姿勢が印象的だった。

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