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2002/02/12
【衆院予算委】岡田政調会長、構造改革の先送りを鋭く追及
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 12日、衆議院予算委員会において、平成14年度予算に関する質疑が行われ、民主党の岡田克也政調会長が質問に立った。岡田議員は、財政構造を始めとした構造改革全般の現状、およびNGO排除問題などについて、政府の見解を質した。

 岡田議員は冒頭、NGO排除問題について、8日に政府が発表した最終調査結果の内容とNGO・ピースウィンズ・ジャパンの大西代表が公表した鈴木議員とのやりとりの記録の内容とが大きく食い違っていることを指摘、「真実を述べよ」と追及した。しかし、川口外相は政府の調査結果をただ繰り返し、小泉首相に至っては、「大西氏と鈴木議員のやりとりはどうでもいい」などと放言。岡田議員は、事実を明確にしない閣僚の姿勢を批判し、真相を明らかにするために田中元外相、野上次官、鈴木議員、大西氏、外務省関係者らの委員会招致を改めて要求した。

 機密費上納問題をめぐっては、不明瞭な現在の官房機密費の使い方を改めるために、官房長官に決裁権を与え、記録を残すようにすべきではないかと提起。しかし、小泉首相は「表に出せないこともある」などと言いながら、受け入れを拒んだ。

 医療制度改革については、政府が抜本改革に先行してサラリーマン患者の負担増を実施しようとしていることを取り上げ、後者がどのように抜本改革につながるのかを質した。小泉首相は「1年あれば抜本改革の方向性が出せる」などと曖昧な答弁を行ったが、岡田議員はさらに、改革法案の次期通常国会提出の確約を要求。坂口厚労相は「できるものは出していく」と答えたが、首相は「来年まず方向性を出す。その時点で法案にできるものとできないものがハッキリする」などとし、実際に改革に着手する時期がさらに遅れる可能性も示唆した。

 道路公団改革をめぐっては、まず、改革の内容を協議する第三者機関の人事を国会承認事項にしなかった問題を取り上げ、政府が与党との意見調整によって決めようと考えているのなら抵抗勢力への妥協だとクギを刺した。また、公団の改革後の組織について、投資計画の自己決定権が保証されていなければ「民営化」とは言えないとして政府の考えを質したが、首相は「法案が出た時点で議論してくれ」などと答弁を回避。そこで岡田議員は、“税金投入打ち切り・50年償還”で少なくとも既存の道路整備計画(9342km)の実現は不可能だとして、確認を求めた。首相は「(計画通りには)できるわけない」と吐き捨てるように述べた。

 選挙制度改革については、自民党の「二増三減」案を「法律違反の前提で議論すべきでない」と批判し、衆院選挙区画定審議会の勧告(「五増五減」案)を尊重するよう要求。首相も受け入れた。

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