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2002/02/13
【衆院予算委】河村議員、外務省・国税庁の腐敗を暴く
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 13日の衆議院予算委員会において、民主党・無所属クラブの3番手として質問に立った河村たかし議員は、外務省改革、国税庁不正問題などについて具体的な調査事実を明らかにしながら鋭く追及した。

 河村議員は冒頭、予算委員会でNGO排除問題への鈴木議員の関与が焦点となった1月24日の深夜、外務省の重家中東アフリカ局長らが鈴木議員と赤坂の料亭で密会し、その支払いも同席した自民党の松岡利勝議員に任せていた事実を暴露。「隠れて口裏合わせをしていたんじゃないのか。こんなズブズブの関係で圧力排除なんかできるわけない」と厳しく指弾した。

 川口外相は「こういう時期に何が適切な行動かは考えるべき」とし、小泉首相は「関係者との付き合い方も外務省改革の一環として徹底させる」などと述べたが、河村議員は追及をゆるめず、当日出席していた2人の官僚の更迭と鈴木議員の委員会招致を強く要求した。

 次に河村議員は、国税庁がOB税理士に顧問先を組織的に斡旋している問題を追及。脱税容疑で逮捕された元札幌国税局長が、退職して4年で8億円、初年度にたった4カ月で2億円もの顧問料収入を得られたのは、国税局の4つのルートからなる“裏斡旋システム”によるものであることを明らかにした。

 さらに、OBの高額納税者の公示逃れを国税局が容認していること、OBから現職に現金・ビール券・タクシー券などが還流されていること、さらに国税局が検察OBやマスコミへの斡旋も行っていることなどを具体的に指摘。国税OB高額所得者リスト(注)を示しながら、「国民がこれほど苦労している時に、税務署が巨額の脱税をやっている。こんなことを許せるか」と怒りも露わに追及した。

 これに対して塩川財務相は、「私にはそういう情報が入ってこない。あなたから聞いたので調査するように指示してある」などと答えたが、河村議員は、この問題を2年にわたって7回も委員会質問で取り上げてきた経緯を述べ、「省庁に対して権限を持っているのは大臣だ。調べる気になればすぐにできる。何をやっていたのか」と一喝した。

 さらに河村議員は、この問題の解明は首相の「聖域なき構造改革」の根幹に関わると指摘。OBへの顧問先斡旋をめぐる「構造腐敗」の調査・全容公表を強く要求した。

 河村議員は、来年8月から実施される国民総背番号制についても触れ、「国民管理を目論むものであり、自由主義社会を脅かすものだ」と批判したが、首相は「国民の利便性を考えたもの」と反論した。


(注)国税OB高額所得者リスト

    氏  名     肩  書  き       年 収   高額納税者申告

1   Y  氏   (元熊本国税局長)      6億円以上   55百万円
2   T  氏   (元熊本国税局長)      4億円     13百万円
3   K  氏   (元熊本国税局長)      4億円以上   24百万円
4   K  氏   (元東京国税局調査3部長)  1.8億円     無し
5   S  氏   (元新宿税務署長)      1.5億円     無し
           (元東京国税局調査3部次長)
6   M  氏   (元札幌審判署長)      1.5億円     無し
           (元東京国税局調査2部長)
7   U  氏   (元京橋税務署長)      1.5億円     無し
           (元東京国税局総務部次長)
8   F  氏   (元東京国税局調査3部長)  1.4億円     無し
9   O  氏   (元熊本国税局長)      1.2億円   11百万円
10  J  氏   (元東京国税局調査3部長)  1.2億円     無し
11  濱田常吉氏  (元札幌国税局長)      1.2億円     無し

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