民主党・新緑風会・日本の広田一議員は2日午前、参議院災害対策特別委員会で質問に立ち、民主党議員立法「被災者生活再建支援法一部改正案」に関する見解を発議者である藤本祐司、森ゆうこ、水岡俊一、富岡由紀夫各議員に求めた。
広田議員ははじめに、被災した方々にお見舞いの意を表し、今でも生活再建の道半ばで苦しんでいる現状を指摘。「被災者の心に届く手厚い生活再建支援策が求められている」と述べ、「国民生活に直結する課題について問題意識を共有できるのならば与野党の垣根を越えて国民の期待に応えていくべきである」と主張、与党に対して民主党案への理解を求めた。
そのうえで広田議員は、支援対象となる被災世帯の範囲を拡大、全壊・大規模半壊世帯に加えて半壊世帯を追加したことに言及。支援金を支給する理由及びその限度額の根拠を質した。これに対して藤本議員は、被災地視察の経験から「半壊であっても重大な被害には変わりない」と述べ、範囲の見直しの必要性を主張。支給限度額の根拠については、水岡議員が全壊世帯の500万円に関して、生活関係経費は現行の100万円で、居住関係経費を400万円に増額すると説明し、住宅本体の再建が可能になったこを考慮したものであると説明。大規模半壊世帯、半壊世帯についても、これに準ずるものであるとそれぞれ根拠を示した。
被災者生活再建支援法生活再建支援金の使途拡大について見解を求められた藤本議員は、「自然災害からの回復のためには日常生活の再建、その基盤となる住生活の再建が不可欠である」として、平時と違い災害時において「住宅は単に個人レベルの問題ではない」と主張、地域社会の復興の見地からも当然支援すべきである、との考えを強調した。
広田議員は最後に、支援の範囲拡大に伴う国の予算の増額について、その財源を質問。70億円程度見込まれる予算について、「行政改革で税金のムダを省くことで実現可能である」との富岡議員の答弁に対し、国の補助の割合を2分の1から3分の2に引き上げる論拠としては弱いのではないか」と指摘。「負担率を上げるならば、国民の理解をどのように得ていくかが課題」として、さらに明確な財源を示すよう要請。富岡議員は、額賀財務大臣が「税金のムダづかいはある」と発言していることに触れ、野党の立場では知りえない情報提供を政府に求めることで財源を示していく、と応じた。
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