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2007/11/08
【参院農水委】農業者戸別所得補償法案めぐり参考人質疑 米長議員
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 民主党・新緑風会・日本の米長晴信議員は、8日午前の参議院農林水産委員会で、民主党「農業者戸別所得補償法案」について参考人の見解を質した。

 米長議員は参考人に対し、民主党「農業者戸別所得補償法案」と政府の「品目横断的経営安定対策」を比較する形で質問。まず、北海道で農業を営む、北海道農民連盟委員長の西原参考人に対しては、両法案への現場の反応と感想を求めた。

 西原氏は、政府の「品目横断的経営安定対策」について、当初は北海道の農家のためにある政策と言われていたが、現実には不満が多く、この政策だけでは農業経営の継続を可能とする所得水準を確保できないとの観点から、「参院選挙でも『農業者戸別所得補償法案』に期待を寄せたのは事実である」と述べた。

 次に、小規模農家を守ることで大規模農家の意欲を削ぐのではないか、との指摘に対する見解を求めると、西原氏は、北海道においても小規模農家が多く、「品目横断的経営安定対策」では支援の対象外になり「なんで私たちは救ってくれないの?」という大きな声があると説明。「民主党案への期待の大きさを現場で実感している」と語った。また食料自給率向上の観点からも、「品目横断的経営安定対策」スタートにより、小麦・大豆等該当作物の面積が大きく減少していることを指摘。「自給率を下げる作用が働いている」と述べ、「農業者戸別所得補償法案」による自給率向上への期待、さらには米もカバーできると評価を示した。

 財団法人日本農業研究所理事・研究員の岸参考人は、「品目横断的経営安定対策」では小規模農家が切り捨てられる可能性を指摘したうえで、自民党の誤った指摘によって「農業者戸別所得補償法案」に対する「ばらまき」という印象が強いことに言及。実行に際しては、格差社会・ワーキングプアが問題となっている社会背景を考慮し、「農家だけがいい思いをしている」との印象にならないよう国民に対して十分に説明する必要性を強調した。

 最後に米長議員は財源について「野党では明確に示すのは厳しい立場ではあるが、予算全体の枠組みを考慮する中で、ムダの排除プラス省庁の壁を越え、横断的に視野に入れている」との考えを明示。それに対して国民の理解は得られるだろうかと尋ねると、岸氏は「おっしゃる通り」と肯定。「米の備蓄は国防の問題として防衛省の予算でやったらどうかと考えている」との持論を展開し、財源確保への道筋を示したうえで、「そういうところにこそ政治が動いていくべきだ」と締めくくった。

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