原口一博『次の内閣』ネクスト総務大臣、内藤正光同副大臣は3日午前、国会内で会見し、放送法改正案に対する民主党修正案について記者団に説明した。
第166通常国会に内閣から提出された放送法等の一部を改正する法律案は、内容をねつ造した番組を放送した放送局に対して、新たな行政処分を課すことなどを柱とする。継続審議となり、今国会では11月29日の衆院総務委員会で質疑が始まった。
原口議員は冒頭、「放送法の改正は、言論の自由や報道の自由、国民の生活と密接に関わる。先週、与野党統一のテーブルを作って修正すると合意した。民主党が要綱を提示し、持ち帰っている」と状況を報告。
民主党修正案の内容については(1)NHKのガバナンス強化、(2)命令放送制度の見直し、(3)認定放送持株会社の保有基準割合の範囲修正、(4)放送事業者等に対し総務大臣が再発防止計画の策定と提出を求める制度を新設する改正部分の削除、(5)通信放送分野の規律に関する事務を行う独立機関の設置の検討、――以上5項目を骨子として挙げた。
内藤議員は「NHK改革を進めるには経営委員会の権限強化をしなければならない」と前置きしつつ、経営委員会の権限については「乱用防止」という観点で、しっかりと法案に明記するよう修正要求を行うと表明。現行の「マスメディア集中排除原則」を空文化させないために、認定放送持株会社に対する一株主の出資比率に関しても修正を求める考えを示した。
原口議員は「あくまで放送の自主規制を貫いていきたい」と述べ、新しい行政処分の導入による公権力の放送への介入には否定的な見方を示した。その上で、報道機関に対し、この間の人権侵害や番組のねつ造などに対する視聴者の申立を真摯に受け止め、BPO(放送倫理・番組向上機構)の機能強化などの自主規制を行うことを期待し見守る考えを示した。
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