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2002/02/20
【衆院予算委】原口議員、鈴木宗男氏による外交私物化の実態を暴く
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 衆議院予算委員会は20日、アフガニスタン復興支援会議におけるNGO排除問題をめぐって、田中真紀子前外相に続き、自民党の鈴木宗男議員を参考人として招致し、集中審議を実施。民主党から質問に立った原口一博議員は、鈴木議員による外交の私物化の実態を様々な問題から浮き彫りにした。

 原口議員はまず、鈴木議員が、コンゴ大使館の通商代表機関の一員と自称するジョン・ムウェテ・ムルアカ氏を私設秘書として雇っている問題を追及。「他国の外交官を私設秘書にしているなら大問題だし、正式の外交官でないなら官名詐称だ」と指摘した。鈴木議員は「民間人という認識だった」などと弁解。事実関係を理事会で調査することになった。

 次に、鈴木議員が頻繁にPRしているタンザニアの「鈴木ホール」建設の経緯について質問。鈴木氏が800万円の建設費用を寄付したとされることに関して「個人の政治団体から他国への寄付は許されるのか」と質した。鈴木氏は「外国から受けることはできないが、出す分についてはどこにも書いていない」などと居直った。

 また、2000年12月に鈴木議員が森首相の親書を携えて訪露し、ロシアのセルゲイ・イワノフ安全保障会議書記(当時)と会談を行った際の問題についても質問。外務省の欧州局長らも同行していたにもかかわらず、イワノフ氏と2人だけで会談したことなどを指摘し、「公と私の区別が不明確だ」と批判した。鈴木議員は、「(訪露は)個人の資格といいながら、政府と一体の立場で」などと曖昧にしか答えられなかった。

 同様に、98年から実施されている政府の日露青年交流プロジェクトを取り仕切り、ロシア側訪問団が来るたびに自らに表敬訪問させ、「金をとるのに尽力したのはオレだ」「オレに話を持ってこい」などと話していることも暴露。鈴木議員による外交私物化の異常な実態が明らかになった。

 さらに、外務省の佐藤主任分析官を37回の海外出張のうち18回も同行させ、秘書同様に使っていたことも指摘。そうした活動の中で、北方領土の4島一括返還論への批判を展開するなどしてきたことを明らかにし、「日本の外交姿勢を歪めてきたと言わざるをえない」と厳しく指弾した。

 NGOへの恫喝問題では、ピースウィンズ・ジャパンの大西代表らに「こいつらの援助はストップする」「もっと早く挨拶に来い」「NGOにはとんでもないのがいる」などとどなったというNGO側の議事録について質したが、鈴木議員は「言っていない。5の話を10にしている」などと言い逃れに終始した。

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