参議院決算委員会で、10日午前、藤本祐司議員(ブロック担当常任幹事)は18年度決算の全般質疑に立ち、税金の無駄遣いを根絶する立場から、会計検査報告を取り上げ、この10年間何ら改善されていないことを鋭く指摘した。
まず、藤本議員は18年度で41件、約310億円が会計検査院から不当事項、改善処置などが指摘されていることを挙げた。さらに、この10年間では35,851,153万円であることも指摘、「学習効果がないのでは」と質問した。福田首相は「残念に思っている」として、厳しく対応していくと答えた。
このため、藤本議員は、厚生労働省の超過勤務など同様な例が、5、6年続いている点を指摘、「精神論ではなく、具体的な対応がなければならない」と詰問した。首相はこれにも「公務員の自覚。税金をお預かりしているという自覚」と精神論に終始した。この答弁に「他人事のように聞こえる」と藤本議員は、首相を批判した。
次に、藤本議員は、公文書の保存を取り上げ、2005年に明らかになった沖縄返還交渉の際のいわゆる密約の存在を示すアメリカの公文書について、調査を求めた。高村外相は「協定がすべて」として調査も拒否した。
また、米軍のグアム移転に伴う住宅建設費について質問。石破防衛相は「適正かどうか現在精査している」と答えた。
次に、タウン・ミーティングの経費を取り上げ、1回約1000万円、全部で約20億円は無駄ではなかったかと指摘。町村官房長官は、「非効率を廃するのが福田内閣の方針。関係者を処分した」と答えた。
藤本議員は納得せず、「政府に学習効果はない」として、税金の無駄遣いをなくすには、政権交代しかないと訴え、質問を終えた。
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