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2002/02/22
【衆院予算委】中沢議員、「外務省はすべての膿を絞り出せ」
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 22日の衆議院予算委員会において、民主党の中沢健次議員が質問に立ち、外務省問題、行財政改革、エネルギー問題などをめぐって政府の見解を質した。

 中沢議員はまず、地方行財政改革をめぐって質問。とりわけ、国と地方自治体との税配分の状況をいかに是正するかを質した。片山総務相は、所得税から個人住民税へのシフトなどを通じて、国と地方の割合を6対4から5対5に変えていくとした。塩川財務相は、地方交付税制度の改変など地方行政のあり方を変えるには、地方自治体に行政能力をつけていくことが不可欠だと強調した。

 また、普通交付税の配分をめぐって、地元の北海道・夕張地区を例にとりながら、急速に過疎化が進む地域に対する激変緩和措置が必要だと主張。片山総務相は、「個別に調べて、しっかり対応する」と答えた。

 次に、BSE問題をめぐる行政責任を追及。「農水行政に対する国民の信頼を地に落とした張本人である熊沢前事務次官が、勧奨退職扱いで9000万円にもおよぶ退職金をもらっているのではけじめがつかない」として、退職金の一部返還などの措置をとるべきことを求めた。武部農水相は「返還は個人の判断の問題で、強制できない」と拒否した。

 これに対して中沢議員は、「同郷のよしみで言うが、まだ将来のある政治家なのだから、ここは潔く自らも政治責任をとるべきだ」と武部農水相に進言。農水相はこわばった表情で「行政の構造改革を進めることで職責を果たす」と答えた。

 外務省問題では、昨年9月、衆議院外務委員会海外調査団がアフリカへ赴いた際の鈴木宗男議員に対する便宜供与について追及。鈴木議員が途中から単独でタンザニア、ボツワナ、南アフリカを訪問し、各国大統領と会談した際、同省からアフリカ第2課長が同行するとともに、会談のセット、移動のチャーター機手配などでも便宜をはかったことを指摘し、「常識では考えられない。アフリカ関係のODAは利権問題は大丈夫か。こんなことで、外務省は立ち直れるのか」と質した。

 川口外相は、沈痛な表情で「信頼回復に努める」と述べたが、中沢議員は「この際、大臣はすべての膿を絞り出すべきだ」と要求した。

 公務員制度改革をめぐっては、昨年の改革大綱決定に向けた大詰めの労使交渉の場に石原行革担当相が出席しなかった問題を取り上げ、「労働基本権問題は大事だと言いながら、最後は官僚任せというのでは信義にもとる」と批判した。

 最後に中沢議員は、新エネルギー問題に言及。北海道・釧路の太平洋炭鉱が閉鉱した後、地元からクリーンコールテクノロジーの実用化に向けた取り組みが始まったことを紹介し、こうした取り組みを支援するとともに、明確な新エネルギー戦略を確立するよう求めた。平沼経産相は「有望な試験研究への補助を始め、新エネルギー導入を全力で進める」と答弁した。

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