民主党B型・C型肝炎総合対策推進本部(本部長:菅直人代表代行)は15日午後、第25回会合を開催。薬害肝炎救済法の成立を受け、和解に関する基本合意を国と締結する原告の方々と面談した。
冒頭挨拶に立った山田正彦ネクスト厚生労働大臣は、まず「長い間ご苦労さま」と、原告団の長期に渡る活動に対して敬意を表明。薬害肝炎問題としては多くの課題が残っているとしたうえで、基本合意に至ったことについては率直に「喜びたい」と語った。
菅本部長は、基本合意締結については「皆さんの頑張りでここまでこられたことは良かった」と評価。そのうえで、当時自身が厚生大臣を務めていた1996年の薬害エイズ問題にも言及し、「教訓が全く生かされていない」と怒りをにじませた。「和解成立後には責任問題に加えて薬害が何故ここまで広がってしまったのか」徹底的に調査すると明言。政官癒着の天下りによる悪影響として薬事行政の問題点を指摘するとともに、引続き残された約350万人のウィルス性肝炎患者への救済に向けて全力を尽くす意向を示した。
薬害肝炎全国原告団の山口美智子代表は、「和解案の基本合意締結を前に民主党議員に会えたことが嬉しい。当初から親身になって話を聞いてくれたのは民主党の議員だった」と、対策本部のメンバーをはじめとする民主党の取り組みについて謝意を表明。8月の小沢代表の激励、10月2日の「特定肝炎対策緊急措置法案」提出などを振り返り、「被害者の声を一番わかってくれているのは民主党の議員だと思っている」と語りった。また、今後については、国会での真剣な協議と新薬開発に向けての積極的な取り組みを求めた。
原告団からはほかにも、和解案の基本合意での喜びと感謝の声が述べられる一方、今回救済の対象とならなかった350万人の肝炎患者救済のための法案制定、薬害防止のための徹底的な真相究明の必要性が訴えられた。
そのほか、岩本司参議院厚生労働委員長、福山哲郎、家西悟参議院議員が挨拶。原告団、弁護団に対して長年の活動に敬意と慰労の言葉をかけるとともに、350万人の肝炎患者の救済、これ以上薬害を起こさないとための追及など今後の取り組みへの決意を改めて語った。これからがスタートとの認識を示し、医療費助成をはじめ、弁護団が指摘する治療のための休業制度、介護を含めた生活支援など体制を強化していく方針を明かした。
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