簗瀬進参議院国会対策委員長は23日午後、国会内で定例の会見を行い、補正予算案ならびに本予算案審議に対する取り組みや、今国会における民主党提案の議員立法の取り扱いに関して記者団に考えを語った。
はじめに、衆議院予算委員会で補正予算審議に関する日程調整ができていないことを受けて、「重要な補正予算であるにも拘らず、特に重要な経産大臣がいない状況で予算審議に入ることはできない」と与党の対応を批判するとともに、参議院の審議日程の協議も全く進めることができない状況であることを語った。
続いて簗瀬委員長は、参議院の審議時間が慣例として衆議院の約7割程度である状況について触れ、「そのような慣例は今国会においては全く参考にならない。様々な問題点が昨日今日の本会議でも明らかになり、政府の対応を予算という形で議論していかなければならない」と、時間をかけて厳しい議論を与党に挑んでいく構えを示した。
また、「先の臨時国会で議論が尽くされていない宿題がたくさんある。年金の集中審議も残っている」と述べると同時に、「福田政権発足から株価が3800円も安くなっている。まさに市場は福田売りであり、福田内閣の経済無策に対する失望売りである」と厳しい指摘を行い、これらの点も予算委員会や集中審議も視野に入れながら徹底的に追及していく考えを表した。
さらに、同日の参議院本会議で山本孝史前参議院議員の追悼演説が行なわれたことについて、「山本さんの最後の仕事が在外被爆者の議員立法であった。議員立法こそ本当に意味での国会議員の仕事であると思う。その意味で言えば山本さんのやってきたことは大変素晴らしいものだと思っている」と述べた。
最後に簗瀬委員長は、今国会での民主党提案の議員立法の取り扱いについて、「臨時国会同様、通常国会も基本的なスタンスは変わらない。『立法府ルネッサンス』として、新しい時代を民主党の参議院が切り拓いていかなければならない」との心構えを示した。
加えて、従来は法律作成を主導していたのは官僚であった実態に対して、参議院民主党が第一党になった現在、「根本からの挑戦をしていく。国民の代表である国会議員が国民のための法律を作り上げていく」と簗瀬委員長は民主党の姿勢を表明し、今国会も先の臨時国会に負けず劣らず議員立法を提出していく意気込みを語った。
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