26日、民主党の原口一博衆議院議員は予算委員会で質問に立ち、駐日コンゴ大使の交代をめぐって混乱している問題について、鈴木宗男議員および外務省の不当な関与を指摘し、厳しく追及した。
原口議員はまず、「今日の報道で、鈴木議員が北方支援事業(いわゆる「宗男ハウス」建設など)に関与したことを外務省が確認した、とあるが」と質した。川口外相は「調査の途中経過は聞いていない」と明言を避けた。
続いて原口議員はコンゴ大使館の現状を質問。外務省の小田野アフリカ審議官は「前の大使が辞任し、後任の大使が未着任で、現地の職員が管理業務をしている」と回答した。原口議員は「ヌガンバニ氏が居座っているのでは」と追及。アフリカ審議官は「コンゴ政府から、ヌガンバニ氏を呼び戻すとの連絡があったが、大使公邸にヌガンバニ氏が住んでいる」と回答した。
原口議員は「(鈴木議員の私設秘書で、駐日コンゴ民主共和国大使館通商代表機関代表の名刺を使用している)ムルアカ氏と外務省が一緒になって新任の大使のヌグウェイ・ダンボ氏を入れなくしている。コンゴ政府から抗議が来ているのでは」と厳しく追及した。審議官は「任を解かれた者がいるのは好ましくないが、コンゴ政府の問題なので、対処をお願いしている」と他人事の答弁。
さらに原口議員が「ダンボさんに“命の保証はしない”とまで言ったのは誰だ」追及したところ、審議官は「脅かしの発言は承知していない。ダンボさんが外交官としてふさわしくないと、ムルアカ氏が発言、私どももそう思った」と答弁。コンゴ大使交代をめぐる混乱に関して鈴木議員、および外務省自身の関与を事実上認めた。
さらに原口議員は、ムルアカ氏のパスポートが公用かどうかを質したが、外務省は答えず、原口議員は質問を留保した。
|