民主党外務防衛部門は19日昼、国会内で会議を開催し、同日午前4時7分頃、房総半島野島埼南方約42キロで海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突した事故に対して、防衛省ならびに海上保安庁から事故の状況やその後の対応、担当大臣ならびに首相に対する連絡について聞き取りを行なった。
冒頭、浅尾慶一郎ネクスト防衛大臣が挨拶に立ち、「あってはならない事故が起きた。情報収集能力が高いイージス艦であるにも関わらず、何故このようなことが起きたのか、二度と事故が起こらないようにしなければならない」と厳しい口調で語った。
続いて防衛省ならびに海上保安庁が事故の状況と対応について説明を行なった後、各部門担当議員から、「視界が良好であったのに何故ぶつかったのか」との質問や、イージス艦あたごから第三管区海上保安本部に無線連絡があったのが、事故後15、6分経過後だったことに対して、「何故連絡が遅くなったのか。その間、救助活動は行っていたのか」と確認。さらにイージス艦あたごの右舷前方に衝突の跡があることから、「海難防止のための措置を施していたのか」との質問に対して防衛省や海上保安庁は「現在調査中であり、詳細が掴めていない」と回答するに留まり、体制の甘さを露呈した。
さらに鉢呂吉雄ネクスト外務大臣は石破防衛大臣、福田首相への連絡が事故発生後約1時間半も経過した後であったことに対し、「こんなに遅い連絡系統だと機関としてはいかがか」と防衛省の対応の遅れを批判した。
同部門は生存者の安否や連絡指揮系統の改善、加えて事故原因を究明して再発を防止するために防衛省と海上保安庁に対して更なる情報公開を求めるとともに、明日20日も引き続き、聞き取りを行なうこととなった。
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