簗瀬進参議院国会対策委員長は20日午後、国会内で定例の会見を行い、参議院での予算審議と予算関連法案の対案の取扱いや日銀総裁をはじめとする同意人事のあり方などについて、記者団に語った。
はじめに簗瀬参議院国対委員長は、衆議院で行われている予算審議に触れ、予算、財務金融、総務、国土交通の各委員会が主な舞台となっていることから、いよいよ衆議院では予算の執行法も議論の終盤に差し掛かっているとの所感を述べた。その上で、「我々は予算関係については、政策調査会が中心となって『租特透明化法案』や『予算機能転換法案』など何本かの対案の準備を行なっている。今後政調と国対で総合的に分析し戦略を決めていく」と「国民の生活が第一」の考えの下にまとめた対案を持って、参議院での予算審議の場で論戦に挑む方針を明らかにした。
次に簗瀬参議院国対委員長は、同意人事について、明日の議院運営委員会の理事会で参議院における人事案件についての取扱いの議論が行われるとの見通しを示した上で、「人事の取扱いも今までとは様相を異にしている。今まではありえなかったことである。国会の表舞台で堂々と議論が出来るような環境を整える大きな一歩となった」と、参議院で民主党が第一党になったことで重要な同意人事案件を精査することが可能になったと評価した。
さらに日銀総裁人事の人選についても簗瀬参議院国対委員長は、「日銀総裁というのは、天下り人事の頂点に位置づけられる。大きなこの国のあり方を変えていける大きなチャンスでもある」と、官僚主導、特に財務省支配のこの国を根本的に改革するという観点から考えるべきとの見解を示した。
北川正恭・前三重県知事らが1月に結成した運動組織「せんたく」に国政レベルで支援しようと党派を超えた国会議員が議員連盟の結成に向けて準備会合を開いたことについては、「政治のテーマは、政権交代の緊張感を持った政治であるかどうかである。政治改革の最大のテーマは政権交代ができる仕組みをこの国に生き生きと根づかせることである」と理念を語った。
さらに、簗瀬参議院国対委員長は、「大きな2つの政党が政策を持って対峙し、選挙の際に政党を通じて政策を選択してもらうために切磋琢磨して争うような構図が望ましい」と持論を展開した。
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