鳩山由紀夫幹事長は21日午前、沖縄の在日米海兵隊員による女子中学生暴行事件など、続発する米兵による事件事故の再発防止の緊急対策を政府に求める申し入れを、国民新党の亀井幹事長と共同で行った。民主党から鉢呂吉雄『次の内閣』ネクスト外務大臣、渡辺周衆議院安全保障委員会筆頭理事が幹事長に同行した。
申し入れでは、抜本的な日米地位協定の改定と徹底した再発防止策の実施が不可欠という共通の認識に基づいて、両党が作成した再発防止の緊急対策(日米地位協定の抜本的な改定に着手すること、教育プログラムを日米共同で作成、実行し、効果度のチェックも行うことなど)5項目の実施を高村外務大臣、町村官房長官へ求めた。
申し入れ後、鳩山幹事長は記者団に、それぞれの受け止めについて、高村外相は日米地位協定の改定は今すぐは無理であること、運用の改善に関しては前向きに考えさせてほしい旨の見解を述べたことを説明。改定を除く緊急対策について、政府としても前向きに検討する考えが示されたとした。町村官房長官からは全体を通して乗り気ではないような印象を受けたと語った。
また、イージス艦の衝突事故について、町村官房長官に人命救助の要請を行い、石破防衛大臣の責任が重いと伝えたことに言及。事件発生の一報が遅れたことを怒る前に、責任者として国民に対するお詫びがまずあってしかるべきだという見解を示した。
「こういったときのトップの責任のとり方は大事だ。それができなければ政府としての機能がない」と、原因が究明されて防衛省の責任が明らかになった時点で、石破防衛大臣が自発的な意思を示すか見守る考えを示した。
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