民主党環境部門・水俣病対策作業チーム(松野信夫座長)は14日、水俣病被害者への救済策を検討するため、熊本県水俣市を訪れ、水俣病の原点地といわれる百間廃水口、公式確認第1号地である坪谷、最多発症地の茂道および湯堂、水俣市立水俣病資料館などを視察した。
また、小規模通所授産施設「ほっとはうす」にて胎児性患者と、重症心身障害児(者)施設「明水園」にて施設事務長と、患者団体事務所にて未認定患者3団体代表者らとの意見交換を行った。
さらに、水俣市役所を訪れ、宮本勝彬水俣市長や森近副市長らと会談し、水俣病に対する行政と立法のあり方等について議論し、お互いに協力し合って、早期に未認定被害者の救済をめざすことを確認した。
視察終了後の記者会見の中で松野信夫座長は、「民主党は特別立法を柱に救済策を検討している」と述べ、今国会中に法案提出をめざすことを明言した。また、基本的概要として、(1)未認定患者をはじめとする広範囲の被害者への療養手当、(2)被害の実態調査を国の責務とする、(3)国の責任が認定された最高裁判決を踏まえた賠償金額の設定の3本柱になることを明らかにした。
同時に、「与党の救済策は終局的、我々の救済案は恒久的救済案となるだろう」(末松議員)、「現在の行政の対応については、加害者意識が欠けている」(轟木議員)、「(発症当時)政治と企業が癒着をしていたことで、原因究明が遅れてしまった。現代の政治家として今後の教訓としたい」(大島議員)と、今回の視察の感想を述べた。
視察には、末松義規環境健康被害対策小委員会委員長のほか、松野信夫水俣病対策作業チーム座長、大島九州男同事務局長、轟木利治同事務局次長らが参加した。
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