民主党『次の内閣』は19日午後、国会内で閣議を開いた。
冒頭の挨拶で鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)は、日銀総裁、副総裁の人事案が同日の衆参両院の本会議で採決、参議院で元大蔵事務次官の田波耕治・国際協力銀行総裁を総裁とする案が不同意となったことについて、「民主党の主張を貫いた結果」と述べた。そのうえで、「日銀の総裁人事案件は、国民の命、暮らしに関係する大事なポスト」との見解を明示、一刻も早く国民が納得する人事案を示すよう政府に求めた。また、戦後初の空席が確定したことに対し、「誤った人事が5年間続くことの方がより多くの国益を損なう」と述べ、判断の正当性を明確にした。
報告・協議事項では、鉢呂吉雄ネクスト外務大臣が「在日米軍駐留経費負担特別協定」について中間報告。平成20年度予算案において、在日米軍関係経費として特別協定による負担が1438億円にも上ることを指摘、日米両国を取り巻く社会・経済財政情勢が大きく変化する中、米軍の世界戦略に追随する結果を問題視し、論点・問題点を確認した。
大畠章宏ネクスト金融担当大臣は、サブプライムローン問題に関する論点及び今後の対応策の方向性について中間報告を行った。
法案等の取扱いでは、松井孝治ネクスト内閣府担当大臣が政府案「株式会社地域力再生機構法案」について中間報告。論点・問題点を確認し、関係部門で精査していくこととした。
法案等の審査では、中川正春ネクスト財務大臣、古本伸一郎衆院議員(党税制調査会事務局長代理)が、民主党議員立法「揮発油税等の特例の廃止に伴う調整措置の実施に関する法律案(ガソリンスタンド対策法案)」を説明。揮発油税等の暫定税率廃止、制度変更によるガソリンスタンドの経営上の負担、不公正な競争状態を回避するため、4月1日以降に持ち越した在庫分については税の還付措置をとるとの法案内容を了承した。
大畠ネクスト金融担当大臣は民主党議員立法「保険業法の一部改正案」について説明。この法案は、平成17年の改正保険業法により、重い規制の網がかけられることになった非営利の自主共済に対して、廃業を回避するための経過措置を1年延長するもの。 閣議として法案内容を了承した。
原口一博ネクスト総務大臣は民主党議員立法「地方税法の一部改正案」 について説明。3月31日に期限が到来する地方税法の特別措置のうち、(1)乗り合いバスにかかる自動車取得税の非課税措置(2)自動車取得税の免税点の特例(3)環境税制――について、適用期限を延長する改正を行うとする法案内容を閣議として了承した。
そのほか、NHKの予算案である承認案件「放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件」については、審議を踏まえた判断を直嶋ネクスト官房長官(政調会長)と原口ネクスト総務大臣に一任することとした。
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