鳩山由紀夫幹事長は4日午後、党本部で記者会見を行い、(1)後期高齢者医療制度、(2)木俣佳丈参院議員の処分――の2点について見解を述べた。
鳩山幹事長は冒頭、後期高齢者医療制度について、福田首相の指示により施行当日の1日、突如「長寿医療制度」と名称を変更したことに言及、「後期高齢者は必ずしもいい言葉ではない」としながらも、名称だけを変更しても中身が変わらなければ何の意味がないとして、「まさに羊頭狗肉そのもの」と政府の対応を批判した。
加えて、同制度では保険料を年金から天引きするとしている点について、「年金は記録が漏れたり消えたりしているのに、とる方はぬかりなくとる」政府の方針を問題視、「姥捨て山」のように高齢者を切り捨てる制度を断じて許すことはできないと怒りを表明した。また、同制度については、すでに民主党をはじめ野党4党が協力して廃止を求める法案を準備していると説明。「国民の皆さんのための制度になるよう対応している」と述べ、制度廃止への実現のためにも、政権末期症状を迎えている福田内閣に代わって民主党を中心とした政権を一刻も早く誕生させる必要性を訴えた。
次に、木俣佳丈参院議員処分について、本日倫理委員会の小川勝也委員長から「党員停止1カ月」を認める答申があったことを報告。これは木俣議員が党議に反した採決を行ったことに対するもの。鳩山幹事長は、処分が従来より重くなった理由として、「党員一丸となって新たな政治を起こしていく重要な時期であることを踏まえたものである」と説明した。
記者団から、舛添厚生労働大臣に対する参議院での問責決議案提出の可能性を問われた鳩山幹事長は、舛添厚労相について「消えた年金記録」問題において「社会保険庁や厚生労働省の中に埋没し、選挙での公約を守れなかった責任はある」との認識を明示。そのうえで、「大事なのは国民に対して本気の姿勢を見せること」と述べ、民主党は従来から消えた年金問題の解決に向けた取り組みを国家プロジェクトとして行うべきと主張してきたことを改めて強調。「問責決議案を視野に入れて行動する」との意味は、それだけの覚悟を持って臨むとする一つの決意の表れであり、提出が目的ではないとした。
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