参議院本会議で12日午後、円より子副代表は、道路整備費財源特例法改正案への反対討論に立ち、「いったん廃案にして、出し直すのが筋だ」と訴えた。法案は反対126、賛成108で否決された。
反対理由の第一に、法案は道路特定財源制度を今後10年維持するものであり、平成21年度から道路特定財源を廃止して一般財源化するとした首相提案に真っ向から違反し矛盾することを挙げた。「福田総理の提案を忠実に履行するのであれば、いったん廃案にして、出し直すのが筋というものだ」と主張した。
法案修正という最低限の努力を果たさない政府与党の姿勢について「道路族の説得に自信がないというよりも、国民受けを狙っただけで、もともとやる気がないのではないか」と批判、国民の理解は得られないとした。
また、他の反対理由として「一般財源化」の意味が骨抜きにされる可能性が極めて高いこと、今後10年間道路特定財源の暫定税率を延長し、国民に多大な負担を強いることを前提とした法案であることを挙げた。
円議員は「これでもなお、衆院で明日再可決されるとは、政府・与党の良識を疑わざるを得ない」と述べ、討論の最後に、衆院の再議決によって、議会の本来の使命である熱心かつ徹底した議論が埋没し、国民の政治不信がさらに深まるのではないかと懸念を示した。
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