簗瀬進参議院国会対策委員長は4日午後、国会内で定例の会見を行い、会期末に向けての後期高齢者医療制度廃止法案審議への対応等について語った。
冒頭、簗瀬委員長は、後期高齢者医療制度廃止法案について、参議院国対委員長会談を再三にわたって行い、11日に審議することを譲らない自民党に対し、「会期末ぎりぎりの衆議院送付は絶対に認められない。参考人質疑も行うためには6日がぎりぎりだ」と主張した結果、岩本司厚生労働委員長の職権で5日午後に締め括り質疑と討論採決を行うと決定した、と報告した。
同日の厚生労働委員会の理事懇談会では、明日の参考人質疑の中身を議論し、自・公欠席という状況の中で、時間配分は与野党2名ずつで各20分と決定したことを明らかにした。「国民注視の重要法案であるので、明日は自公にも是非とも出席してもらいたい。与党の審議妨害的な態度は許されない」と苦言を呈した。
「内容的にはいったん元に戻して、改めて考え直そうというシンプルな法案なので、国民の期待に応える意味でも、与党も出席の上、衆参両院でしっかり議論して採決していきたい。既に与党は、自ら不備を認めて見直しに入っていることもあるので、廃止法案には賛成すべき」との見解を示した。
明日5日以降の国対委員長会談については、これまで1週間以上平行線をたどった経緯を踏まえ、「国対としての手順は尽くした。手続き上瑕疵はない」として、こちらから与党に対して申しいれるつもりはないとの考えを示した。
また、与党側に国会同意人事対象ポストの数を絞る動きがあることを問われ、「国会同意人事が国民の注目を浴びるようになったのは、参院選で民主党が勝利した一つの成果であり、官僚政治を脱却していく重要なステップを踏みつつある」と評価した。
福田首相への問責決議案提出については、「国民の注目度が高い。世論の強い後押しもあるが、法的効果が担保されていない部分もあるため、総合的に判断していく」と語った。
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