直嶋正行政策調査会長は5日昼、東京・日比谷公園大音楽堂で、全国老人保健施設連盟、社団法人全国老人保健施設協会が開催した「介護職員の生活を守る緊急全国集会」に参加し、介護職員等の待遇改善と事業所の経営状態改善を早期実現するための挨拶を行った。
直嶋政調会長は挨拶の中で、「同集会に全国各地から3000名が集まったこと自体が介護現場の大変さを表している」とし、2000年から開始された介護保険制度が8年経ち、介護現場は厳しいものになった大きな理由として、2006年の介護報酬の改正を始め、この数年間で介護報酬が切り下げられてきたことを取り上げた。
また、「この6、7年、改革という美名のもと、高齢者や社会保障が切り捨てられてきた。今必要なのは現場からの声を受け止め、政策を転換することである」と強く訴えた。
さらに直嶋政調会長は、政府は社会保障の予算を年間2200億円抑えていることが社会保障を切り捨てている現状であり、政府の責任者である厚労相までもが日本の医療は限界を超えていると何度も発言していることから、「早急な政策転換の実現に向けて、皆さんとともに一体となって頑張ろう」と呼びかけた。
続いて、介護現場の処遇改善に関する法案を与野党で修正協議の後に成立させたことに触れ、「介護現場の処遇改善に一歩でも近づくのであればとの思いで、修正協議に応じたが、まだ法案の附則として、『検討し、必要があれば見直す』という言葉が入っただけで具体的な内容を盛り込まなかった」と骨抜きの法案になっていることを述べるとともに、民主党の考えとして、賃金を月額2万円上げると主張した。
最後に直嶋政調会長は、「医療や介護の崩壊は日本の国家の崩壊につながる。我々は何としても介護現場の具体的な処遇改善を実現するため戦っていく」と訴え、挨拶を締め括った。
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