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2008/06/12
菅代行ら岡山県漁連と意見交換会 燃油高騰による漁業の窮状打開への尽力を約束
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 菅直人代表代行は12日午後、国会内で開催された「岡山県漁連との意見交換会」に出席し、燃油高騰により「限界を超えた」という漁民の窮状に耳を傾け、改善に向けての取り組みを約束。意見交換会には、山田正彦農林漁業再生本部本部長(『次の内閣』厚生労働大臣)、岡山県選出の津村啓介、柚木道義各衆議院議員が参加した。

 はじめに、高騰問題の深刻化は、廃業者の大量発生のみならず経営や地域経済への影響、さらには水産物の安定供給の問題にも直結し、予断を許さない状況に陥っているとして、岡山県漁業共同組合連合会から、(1)国民に安全・安心な水産物を安定的に供給するため、燃油高騰に対する抜本的な対策を講ずること、(2)瀬戸内海の零細漁民に、漁業生産を継続するためのあらゆる支援を緊急に講ずること――の燃油価格高騰に対する緊急対策に関する要望書を受取った

 漁連の方々は、燃油価格急騰により漁業者は大きな衝撃を受け、経費増大のため出漁するだけで赤字になり、断念せざるを得ない状況に陥っていると説明。さらに、基幹養殖業でもある海苔の養殖に関しても、その生産過程で乾燥機の燃料としてA重油を多量に消費するため、このままでは生産すらできないとの不安が各浜に広がっていると窮状を明かした。

 また、水産物は他の生活品と違って競りにより値段が決められるため、燃油高騰という状況下でも水産物価格に転化できないと説明。30年前よりも安い値段で取引されているにも係らず、店頭では燃油高を理由に3〜4倍の値段で販売されている事実も判明した。関係者は、39%という日本の食料自給率にも言及、「日本の食文化を真剣に考えてほしい」と訴え、日本の食を守ってきている農業、漁業者に対して燃油経費の補填政策をと求めた。

 これを受けて山田農林漁業再生本部本部長は、自身の地元である長崎でも「やっていけない」との悲鳴があがっていると語り、その厳しい状況に共感した。民主党が取りまとめた農林漁業・農山漁村再生に向けて〜6次産業化ビジョン〜を紹介し、漁業・水産業の活性化のため改革に関する方針として、資源管理の強化と漁業経営の安定化に向けての取り組みの基本方向を示した。

 併せて、昨年12月には若林農林水産大臣に対して漁業用燃油の高騰に対する緊急対策に関する申し入れを行ったことを報告、引続き事態改善に向けて努力するとした。

 菅代表代行は、今回の燃油価格急騰が投機的なことにも起因することを問題視。事態の深刻さに鑑み、与党と一緒になって緊急対策を講じる必要性を強調した。また、大きい組織でなく零細漁民を救えるよう、取り組んでいくと約束した。

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