参院予算委員会が3日開かれ、民主党・新緑風会の直嶋正行議員が新潟県警をめぐる一連の不祥事について政府をただした。
直嶋議員は、「警察幹部に対し、実質的な処分なしですませた国家公安委員会の判断が国民の激しい批判を呼んでいる。今からでも見直すべきではないか」と対応をただした。これに対し保利国家公安委員長は、「各委員は(警察の引責辞任の決定を)了とした」とのみ答弁。直嶋議員はさらに「それならなぜ国家公安委員会のホームページなどに国民の批判が多数寄せられているのか。本当にあの判断で正しいと思っているのか。一連の不祥事については委員長自身の責任も重く、警察庁長官の減給処分だけではすまされない」とせまった。
だが保利委員長は「判断は間違っていない。ほかに不祥事を起こすような体質がないかどうかの検証を遂行することが自分の責任だ」として辞任要求を拒否しただけでなく、「この問題が大きくなったのは関東管区警察局長が自分の不始末をあえて申告したからだ」などと辞職した局長を弁護するような発言をし、多くの委員から抗議の声が飛んだ。
また青木官房長官も「内閣としての責任は重い。個人的には警察幹部に対する処遇は甘いと思う」としながら「独立性のある公安委員会が決定したことは受け止める」と述べ、何の具体策も示さなかった。
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