民主党地球温暖化対策本部長
岡田 克也
本日、北海道洞爺湖サミットにおいて、喫緊の課題となっている地球温暖化問題についての成果文書がとりまとめられた。
焦点となっていた長期目標では、2050年までに温室効果ガス排出量を少なくとも半減させるという点について、昨年のハイリゲンダム・サミットにおける「真剣に検討する」という表現から、「ビジョンを共有する」とされたことは一歩前進である。しかし、米国に配慮した結果、先進国の責任としてのG8での長期目標の「合意」には至らなかったことは、残念である。
また、中期目標については、先進国における国別総量目標の実施には言及したものの、数値には触れず、「野心的な」という表現にとどまった。福田総理大臣は国会で何度も中長期目標の策定に言及したにもかかわらず、サミットの議長国である日本自らの中期目標の提示はなされなかった。自らのポジションを明らかにしないで議長としての役割を果たせたのか甚だ疑問である。
先月、「福田ビジョン」が発表された際に、「どのように北海道洞爺湖サミットに臨むのか、何を成果としようとしているのか、全く見えない。」と指摘したが、結局、各国との交渉の過程で、多少の前進は見受けられるが、全体として我が国のリーダーシップが発揮されたとは言い難い。
民主党は、来るべき臨時国会でも、先の通常国会で提出した「地球温暖化対策基本法案」を再提出し、法案成立をめざすとともに、その中に掲げた13の基本的施策の実行を政府に強く求めていく。最後に、北海道洞爺湖サミットが終わっても、政府の温暖化対策への監視をより強めていく決意である。
以 上
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