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2008/07/09
【次の内閣】マニフェスト公聴会を長崎県五島市で開催
「島からはじまる日本の抜本改革」をテーマに活発に意見交換
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 民主党は国民、生活者の生の声を国政に反映し、また、民主党の政策や活動を地域に直接届けることを目的に9日午後、民主党『次の内閣』〜マニフェスト公聴会を長崎県五島市で開催した。

 『次の内閣』が離島で開催されるのは初めてのこと。公聴会には直嶋正行ネクスト官房長官(政調会長)を筆頭に、山田正彦ネクスト厚生労働大臣、原口一博ネクスト総務大臣、中川正春ネクスト財務大臣、増子輝彦ネクスト経済産業大臣、筒井信隆ネクスト農林水産大臣、大久保潔重参議院議員(長崎選挙区)が出席し、医療、福祉、ガソリン、農林水産、商工問題を中心に活発な意見交換を行った。

 公聴会には予定を大きく上回る500人近い参加者が会場のある福江島だけでなく他の五島列島からも集まり、熱気に包まれる参加者に向かって直嶋政調会長が挨拶。「国民の皆さんのもとに直接出向き、生活実感のこもった声を聞き、反映させるのが政治の役割だ」と表明。「今度は総選挙で衆議院で多数をとらせていただき、政策を実現したい」と、政権交代に向け、国民の期待に応えるべく政策立案に力を注いでいく決意を表明した。

 続いて挨拶に立った原口一博ネクスト総務大臣は年金問題に触れ、「消えた年金問題は一年たっても解決していないし、5兆円も運用に失敗している。政権を変えて生活を変えよう」と述べた。

 今回の地方公聴会では「島からはじまる日本の抜本改革」をテーマに、五島の現場で活躍する方々から具体的な提起が出された。

 医療問題について、長崎県離島医療圏組合・五島中央病院の山川末喜職員組合執行委員長は、「五島でも公立病院の縮小がささやかれている。療養病床の削減は大変問題。患者はどこに行けばよいというのか。ぜひ見なおしてほしい」と語り、離島の医療が抱える問題が出された。

 特別養護老人ホーム「きじの里」の施設長、神之浦文三さんからは、「船賃と航空運賃が高すぎる。ジェットフォイルでも往復1万500円、島民にとっては船や飛行機は国道と同じ。片道2000円にしてほしい」と、切実な声が出された。

 五島のガソリンは現在1リットル207円と二百円の大台を突破しているが、五島石油株式会社の森下豊茂さんは、「毎月ガソリンの値上げが続き、この値段では休業不安のある営業所も出てきている。経営努力はもうやっている。民主党の政権交代で生活をよくしてほしい」と訴えた。

 五島市内で農作業を受託し、延べ130町歩の水田等を管理している農業法人代表者の山下政人さんは、「高齢化と後継者不足により農業離れが続いている。経営規模を拡大すればするほど赤字になるし、最近の燃料価格や農業資材の高騰についていけない」と、農業崩壊の危機を訴えた。

 こうした提言を受けて、増子ネクスト大臣は8日の『次の内閣』で了承された「原油価格高騰に関する緊急経済対策の方向性」(下記関連記事参照)について説明、道路特定財源の暫定税率を凍結および廃止し、燃料価格を直接安くすると同時に10兆円規模の特別信用保障制度を実施したいと語った。

 中川ネクスト財務大臣は「自民党はなんでも一律カット。これでは弱いところに皺寄せが来て、地方経済活性化の展望がない。政権交代して税金のむだづかいを徹底してなくし、地方分権をすすめ、地域で優先順位の高いものに地域で予算をつけていきたい」と民主党の考え方を説明した。

 筒井ネクスト農林水産大臣は「農林水産業が元気になれば地方の集落はつぶれない。農林水産業が果たしている多面的機能の経済的価値を対価として支払う必要がある」と民主党の戸別所得補償制度の仕組みを説明した。

 このほか会場からは「小泉政権下で行われた医療制度改革によってリハビリが減らされた。後期高齢者医療制度を廃止してほしい」という意見や、「特別会計の中から必要な財源をまかなってほしい」という提起、離島における雇用保険給付のあり方、薬害肝炎患者を全員救済してほしいという要望、食の安全の問題など、様々な角度からの発言が出された。「港や道路が立派でもそれを活用できなければ五島で安心して暮らすことはできない」という女性の意見には会場から大きな拍手が起こるなど、熱心な意見交換が続いた。

 五島市出身の山田ネクスト大臣は、先の国会で民主党が提出したガソリン税を54円減免する離島振興法改正案(下記関連記事参照)の実現に改めて意欲を示し、島の将来に向けてがんばろうと締めくくった。

 今回の公聴会では、会場から溢れるほど多くの参加者が集まり、活発かつ熱気にあふれた議論が行われたが、直後の記者会見で、直嶋政調会長は「正直驚いた。各地に出かけていって声を聞く大切さを痛感した」と、地方公聴会開催の意義を強調した。

関連URL
  【次の内閣】原油価格高騰対策をはじめ政策論議を展開
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=13647
  島民生活の安定と産業振興をめざし、離島振興法等の一部改正案提出
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=6707
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