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2008/07/09
洞爺湖サミットを受けて(談話)
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民主党幹事長 鳩山由紀夫

 テーマは多岐にわたり、様々な首脳宣言や特別文書がとりまとめられたが、いくつかの肝心な点で、先進国の責任としての行動を示す、より具体的で強い発信に至らなかったことは残念である。各国の思惑が錯綜する中での結果であるが、G8自身が岐路に立っており、サミットに影を落としている。

 地球温暖化対策は、G8では長期目標を世界で「共有する」として、先進国自らの責任は明確にされず、主要経済国会合(MEM)の宣言では数値目標や期限は盛り込めなかった。また中期目標についても先進国の国別総量削減目標づくりに言及はされたが、数値には触れず「野心的な」という表現で終わった。

 原油や食糧価格の高騰について「強い懸念」が表明されたが、投機資金対策等については先進国が協力して行うような具体的な取り組みは示されなかった。
 共同宣言に「拉致問題」という文言が入ったことは成果とはいえるが、文言だけでは済まされず、今後、日本を含めG8の真価が問われる。

 いずれの課題も抽象的な表現に終始したのは、議長国である日本が率先して具体的な目標と行動を提示しえなかったことが大きく起因している。
 福田総理は多くの成果があったと会見で自賛したが、実際は福田総理が具体的な獲得目標を持たず、リーダーシップを発揮できなかった事実は拭いがたい。

 今後、わが国は、いずれの課題についても率先して具体的な取り組みを進める責任を負うが、福田総理の姿勢では実現は極めて困難と言わざるを得ない。
 民主党は、わが国が積極的にイニシアチブをとって取り組むことこそ議長国の責務であると考え、福田内閣に代わりその実現をめざす決意を持つ。

以上

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