浅尾慶一郎『次の内閣』ネクスト防衛大臣は18日午後、沖縄の伊波宜野湾市長、山内宜野湾市基地政策部長と面談、普天間飛行場の危険性除去及び早期返還についての要請書を受取った。なお、面談には武正公一ネクスト外務副大臣、渡辺周衆議院安全保障委員会筆頭理事が同席した。
伊波宜野湾市長は、普天間飛行場問題について調査する中で、海軍省太平洋局から出された海兵隊航空基地普天間マスタープランを入手したとして、その内容を説明。普天間飛行場のクリアゾーンの安全基準、飛行コース等に関して、事実とは異なる記述があると明かした。普天間飛行場では、危険とされるクリアゾーンにおいて、小学校をはじめ公共施設や住宅が800棟、登録人口が3600人余が放置されているにもかかわらず、そのことについての言及がないと指摘。飛行コースや周辺住民への安全基準においても実態が明かされていないとして、普天間飛行場の危険性が放置され続けていることを問題視した。
また、普天間飛行場については、これまで詳しい実態を把握していなかったため、危険険であることも知らされていなかったと報告。日本政府も詳細を周知しておらず、日米地位協定を理由に米国側に対して一切実態を問うていないのではないかとの見解を示した。
さらに、伊波宜野湾市長は、普天間基地のグアム移転後の計画が進められている中、移設の議論も必要だが安全性の問題解決が早急に必要であると主張。「閉鎖よりもまずは安全基準の確保をしっかり求めていく」と述べ、民主党に対して、安全性の問題改善、解決に向けて協力を求めた。
渡辺衆院議員は、民主党は先ごろまとめた沖縄ビジョンにおいても「現状の具体的な危険を除去しながら、普天間基地の速やかな閉鎖実現のため努力を継続していく」方針を掲げていると説明。移転とのセットではなく、早急にできることから取り組むとの方針を強調した。また、問題に対する沖縄と中央における温度差にも触れ、より多くの人に実態を共有してもらえるようお互いにアクションを起こしていこうと語った。
浅尾ネクスト防衛相は、受け取った要望書を小沢一郎代表に渡すと明言、「要請書の実現に努力したい」と表明。武正ネクスト外務副相も、前向きに取り組む意向を示した。
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