鳩山由紀夫幹事長は26日午前、岐阜県多治見市内にて、あちは吉信・岐阜県第5区総支部長とともに講演。400人収容の会場には立ち見も出るほどの盛況ぶりで、政治を国民の手を取り戻すべく、政権交代の実現を誓い合った。
はじめに講演に立ったあちは総支部長は、自公政権について「自己責任という大義名分で自らの失政の責任を国民に押し付けている」と厳しく批判。総務省時代を振り返り、周りは天下りだらけだったと指摘し、このままでは日本は沈没すると感じたと行政改革の必要性を強調した。
あちは総支部長は地元多治見の水素エネルギー開発の技術力にも言及。様々な国際的レベルな技術を紹介し、新しいエネルギーをつくることで地域の活性、地球環境に貢献、世界平和にもつながるとして、「多治見からこの国を前に進めていこう」と語りかけると、大きな拍手が沸き起こった。
続いて登壇した鳩山幹事長は、13年ぶりの多治見市訪問に日本一と言われる暑さを体感したと挨拶。その熱い多治見市民の力でこれまで国会議員不在だった多治見市からあちは総支部長とともに、日本を変えていこうと呼びかけた。
講演の中で、飼料代、燃料油代の高騰に苦しむ農業、畜産、漁業など多治見市を一次産業を中心に運輸、流通業など産業界全体が危機的状況にあるとの認識を明示。なんとかしないと生活が成り立たないと窮状を訴える声に早急に応える必要性を強調した。これに関連し鳩山幹事長は、口癖のように「しょうがない」を連発する福田首相の政治姿勢を批判。G8サミットにおいても世界中が投機マネーに苦しんでいる現状において、議長国として強いメッセージを出すべきであったと、それができなかった福田首相の指導力の欠如を厳しく指弾した。
そのうえで、民主党は、「政治とは生活である」との基本方針の下、弱い立場の人々への支援、ヒントを差し伸べるのが政治の役割であるとして、年金、医療、教育をはじめとする政策課題に取り組んでいると説明。財源については、それぞれ順序立てて割り当てていく意向を示す一方で、税金のムダ遣いにメスを切り込むことで実現可能であるとの認識を述べた。
最後に、民主党への期待に謝意を述べるとともに、それに応えるためにも「政権交代を確実なものにしなければいけない」と決意を表明。選挙の時期については、今年末から来年あたまになるだろうとの見通しを示すとともに、「背水の陣」の覚悟で臨むと述べ、そのための力添えをと、民主党へのさらなる支援と協力を求めた。
講演後の質疑応答では、首都機能の移転、道州制といった話題も上がり、鳩山幹事長は中央から権限、財源を移譲する地域主権こそが民主党の一丁目一番地であると強調。州よりもさらに規模を小さくした人口20〜30万人を単位とする基礎自治体制という持論を展開しながら地域が元気になる政治の実現を目指すとした。
また、民主党代表選挙については、国民の皆さんに次期総理を選ぶ選挙であるとの認識を共有してもらえる選挙にしていきたいと明言。そのためにも国民に理解を得られるよう政策論をはじめ前向きな論議をしていくので任せてほしいと力強く語った。
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