民主党の原口一博議員は5日の衆議院予算委員会で質問に立ち、色丹島のディーゼル発電入札問題、タンザニアの「スズキホール」送金問題、コンゴ大使問題、ロシアからの水産物密輸疑惑について、鈴木議員と外務省の不適切な関係などを厳しく追及した。
原口議員はまず、「4日に発表された鈴木氏に関する調査報告書は全く不十分。官邸自らが第三者機関を設置して国民への説明責任を果たすべき」と質した。小泉首相は「外務省が取り組む問題」と答え、官邸による再調査への明言を避けた。
続いて色丹島のディーゼル発電入札問題について、「入札企業がお互いの入札価格を知り得る状況にあり、ひどすぎる談合」「消費税を上乗せして工事代金を支払っているが、消費税分は返還を要求するのか」と追及。塩川財務相も「確かに変な入札と思う。消費税の上乗せについては再調査する」との回答を引き出した。
タンザニアの「スズキホール」送金問題については、「鈴木議員個人の送金を外務省の課員が行っている。外為法違反ではないか」「送金の支払い報告書を提出すべき」と質問。川口外相は「一議員の要請で外務省職員が送金をしたのは不適切であった」「海外送金報告書はコピーがあると聞くので調査したい」と鈴木議員と外務省の不適切な関係を認めた。
また、原口議員はコンゴ大使問題について質問。コンゴ臨時代理大使ムキシ氏は、「民主主義の国である日本でIDカード発給を拒否され、鈴木グループに協力するよう要請された。ウィーン条約違反」と語っている問題を指摘。川口外相は「今回の調査報告は全てを調査したものではない」と明言を避けた。
ロシアからの水産物密輸疑惑については、「関係者の複数の方々が密輸、密漁、拿捕を仕切っているグループがあると言っている」ことを指摘。小泉首相から「放置することができない問題があれば、日露協力して究明したい」との答弁を引き出した。
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